参院京都選挙区での「共倒れ」を防ぐため、立憲民主党と国民民主党が昨年から続けていた「候補者一本化」の議論は、国民京都府連が新人の斎藤アレックス氏を「一方的に降ろす」ことで決着した。府連は立民新人の増原裕子氏を支援する見通し。衆参同日選の観測も出始める中、国民が自ら身を引くことで「小異を捨てて大同につく」流れを京都から作る狙いがある。
京都選挙区は、福山哲郎立民幹事長が非改選議席のため「今回は国民が奪還する議席」(国民府連幹部)のはずだった。連合京都は斎藤氏だけを推薦したこともあり、2月の国民府連大会で前原氏は「斎藤氏で一本化を目指す」と踏み込んだ。
しかし、前原氏は京都以外の選挙区での候補者についても、党を代表し福山氏と意見交換する立場だ。
参院選では京都を含む改選数2の4選挙区のうち、2選挙区には国民の現職がいるため、候補の取り下げは難しい。衆参同日選の可能性が浮上しているにもかかわらず、参院選の改選数1の選挙区では野党の一本化が進んでいない。府内では今月の統一地方選で立民と国民の競合区で共倒れが相次ぎ、両党の支持者から参院選での一本化を求める声も一段と強まった。
一方、京都選挙区で一本化すれば、対自民では同じ立場の共産現職と競合することになる。国民府連は「非自民非共産」の旗を明確に掲げるが、立民は全国レベルでは共産にも選挙区での一本化を求める立場で、事情は複雑だ。
このため前原氏は「京都選挙区のみの話で合意が得られる状況ではない」と判断し、「立民に条件は付けず、一方的に降ろす」という結論を導き出した。
京都の判断が全国の選挙区にも広がり、対自民の野党協力の前進につながるか、注目される。
この男にこんな実行力があったとは驚きだが、裏を返せば、生き残るために死に物狂いと言う事だろうか。だが先来からの「言うだけ番長」の名誉挽回面目躍如である。
久方ぶりの存在感か?