加速する円高、株安 感性の安倍首相の責重大だ

 加速する円高、株安に安倍政権は真っ青だ。7日の円は一時、1ドル=108円台まで買われ、同日の日経平均は34円48銭高とはいえ、前日までは約3年5カ月ぶりに7営業日続落。この間の下げ幅は1400円超で、6日の終値1万5715円36銭は約2カ月ぶりの安値水準だった。もっとも、拍車を掛けたのは当の安倍首相だから、泣くに泣けない展開である。
 市場が反応したのは、6日に掲載された米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビュー。本人は伊勢志摩サミット前の国際PRのつもりでいたのだろう。5日午後4時過ぎに取材を受けた安倍首相は、「通貨安競争は絶対に避けなければならない」「恣意的な為替市場への介入は慎まなければならない」などと発言したのだ。
 市場は「円が急騰しても介入しない」と受け止め、さらなる「買い」を誘発。円安株高が生命線のアベノミクスを自らの手で幕引きした格好なのだから、マヌケな話だ。
 
■マーケットが“無視”
 経済評論家の山崎元氏は、「取材当日は円高が進んでいる最中でしたから、WSJが質問を投げるのは当然の流れ。それに、安倍首相は“原則論”で応じてしまった」とこう続ける。
「為替操作が疑われる中国や韓国が念頭にあり、先進国メンバーとしてスタンスの違いを打ち出したかったのでしょうが、〈相場が急変した場合は、その限りではない〉とか、ひと言あってもよさそうなもの。マーケットの動向に敏感な安倍首相なら、なおさらです。海外の投機筋は、どこまで円高に振れるか試しているので、あと5円程度は円高に動いてもおかしくありません」
 5日には日銀、財務省金融庁の幹部が顔をそろえ、国際金融資本市場について意見交換する定期会合を開いた。円高を牽制するもくろみだったが、安倍首相の口が災いしてすべてパー。日銀の黒田総裁はマイナス金利による円安効果を盛んに強調しているが、マーケットから無視されている。
 3月の日銀短観によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は2四半期ぶりに悪化。大企業製造業の2016年度の想定為替レートは1ドル=117円46銭で、このままでは業績の下方修正は避けられない。保守的なトヨタは115円の設定だが、1円のブレで営業利益が200億円も吹き飛んでしまう。
 このところの安倍首相は、やることなすこと裏目だ。待機児童問題を突き放したことで子育て世代の反感を買った。「どうせ消費増税を再延期するなら、今年の春闘前に発表しておけばベアはもっと期待できた」(市場関係者)との声も上がる。完全に策に溺れている。
 
 
これ「発言裏目で円急騰 安倍首相“自爆”が招くアベノミクス終焉」と題した日刊ゲンダイ48日の記事である。
 
 
 この記事が良い例である。かなり経済特に為替の原理は勉強したのだろうが、経済原理は人間心理と表裏一体と言うのを習わなかったのだろう、だからあくまでも教科書に載っている通りなのである。でも最近は「アベノミクス」の成果を鼻にかけ、感性で話してるように見受ける。政権の意を受け日銀の黒田総裁の0金利政策、気狂いとしか思えない。これこそ人間心理なのである。0金利にすれば損益を考えた金融機関が市中に金をばらまくと思ったのだろうが、何と甘い事か。全く人間の心理を理解してない。どこの金融機関もいつ倒れるか解らない企業群に等金等貸すものか。そんな事するよりその金を国債を買って黙って楽にして遊んでた方がまだ良いと考える金融機関何と多い事か。これが地域に貢献をうたい文句にしている銀行の現在の姿である。しかも軽く信用できない安倍首相の感性の言葉である。どこの企業があるいはどこの国民が、金等使う?企業の内部留保や個人のタンス預金に向かうの当然の理である。そんな中で今にも国債が暴落し、円高になり株安を招き、投資しても赤字が倍増する。そんな事も考えずの安倍首相である。「アベノミクス」の終焉と合わせ首相自身の終焉も近い。