大嫌いな男石原慎太郎に今回は賛同した

 3月30日に行われた日本維新の会石原慎太郎橋下徹両共同代表のネット対談での主なやりとりは次の通り。
 石原氏「1月の終わりごろ体調を崩しまして、大事をとって1カ月ほど入院してたんですが、入院しますと足腰が弱っちゃってヨタヨタするので、ご迷惑かけてはいけないと思って、こういう形で今日はあえて欠席させていただきました。ご容赦願いたいと思います」
 「この1年間は、日本にとってとても大切な時間になると思いますよ。その中で維新の会が何をするか、っていうことをね、本気でみんな考えていかないと国民に申し訳ないと思う。この国にとって何が肝心かを考え、克服する努力をしなくちゃいけない。その一つはね、この日本をアメリカさんのメカケみたいな形で安住させてきた、あの憲法だと思います」
 橋下氏「憲法の問題点、どういうところに日本人が気づいていないと考えられますか?」
 石原氏「自分の国を自分で守るという、そういった手足を自分で拘束してしまった。平和を唱えているだけで平和が維持される-。そういう幻想を日本人に与えて強いてきた、あの憲法9条を考えなくちゃいかんと思う」
 橋下氏「憲法の前文にありますが、自分たちの『安全と生存』というものを『諸国民の公正と信義に信頼』するだけで保持するなんていうのは、僕はありえないと思う」
 石原氏「信頼する相手っていうのは、日本を囲い者にしているアメリカさんですよ。自分のダンナを、メカケとして妄信する習慣をね、この憲法が定着させてきた。憲法の問題は日本の政治体制を変える大きな大きな要素だが、公明党はどこまでこれについて来られるのかね」
 橋下氏「公明党は、今日の新聞によると『96条改正について議論を始める』となってましたけどね」
 石原氏「『議論を始める』ってのはね、政治家にとって一番いい口実でね。棚上げの代名詞だ。何も公明党だけが国民を代表する政党じゃないんだからね。われわれも、本当に国民を代表する政党になろうじゃないですか。その一つのきっかけが憲法の問題だと思いますな」
 橋下氏「ただ、大阪市議会では公明党の協力がないとなかなか進まないところもあってですね…。大阪においては公明党との協力はどうしても必要なんですよ」
 石原氏「自民党に似てるんだね、大阪はね」
 橋下氏「自民党では地方分権は絶対にできない。出先機関を地方移管する法案を提出して、地方分権についての自民党との論戦をしっかり国民に示していきたいと思うんです」
 石原氏「あなたも私もね、東京と大阪という代表的な地方自治体を預かってきて、どれだけ中央の役人のバリアにくやしい思いをしたか。こういう経験を持っている政治家はいないと思いますよ。とても大事な共通項だと思うんだね」
 橋下氏「今の教育委員会の制度も日本の元凶といいますか、ここが諸悪の根源だと感じる。維新は、教育委員会廃止の法案を出す方針を決めました」
 石原氏「教育長ってのは役人じゃないですか。発想力のない役人に教育を変えるなんてできっこないよ」
 橋下氏「大阪では『教育基本条例』というものを作って、首長が、知事や市長が教育に関与できるような条例にしたんですけども、『政治が介入した』ってものすごい大騒ぎになったんですね」
 石原氏「教育委員会のあり方そのものも根本的に変えなくてはいけない時期に来ている。戦後の教育っていろんな問題があると思うんだけれども、今の子供たちは歴史を知らないでしょ? 自分のじいさん、ばあさん、ひいじいさん、ひいばあさんが何やったか。明治維新の話なんてみんな知りゃしないんだ」
 橋下氏「大阪でも今度、近現代史の教育施設を作ろうという計画を立て始めました。大阪でリードしていきたいと思っているんです」
 橋下氏「話が戻りますけれども、憲法は変えていくべきだっていうことを、反発もいろいろあるでしょうけれども、ぜひ、石原代表と僕も旗を振りながら(取り組みたい)。今度の参院選は、自民、公明党過半数獲得阻止が第一目標ですが、憲法改正を目指す勢力で3分の2をの議席を得る可能性もあるわけですから、重要な参院選のテーマだと思っているんです」
 石原氏「維新の会の存在理由を世の中に問う非常に大事な機会だと思うしね。参院選のシンボル、象徴ってものは、あなたの去就ですぞ」
 橋下氏「いやいやいや…。また、そういうことを言うと大変ですから…」
 石原氏「信長だってね、桶狭間のときにね、わずかの手勢を率いてね、『ものども、死ねや!』ってね、自分は槍(やり)一つ抱えて突っ込んでいったんだから。あなたは風雲児だし、あなたの宿命だから、これはしようがない」
 橋下氏「また、ぜひ、国会に戻られたときには大暴れしていただいて、今の社会システムを打ち破るために陣頭指揮をとってください。タッグを組んで頑張っていきましょう」
 

これ「日本維新の会」の党大会でネット対談した内容を記事にした、産経新聞の報道である。
 

 私はこの石原慎太郎と言う男大嫌いであるが、逆に橋下徹は好きな政治家である。
 この対談記事を見てこの大嫌いな男石原慎太郎の主張は、今回だけは頷いた。それに比し、橋下さんは柄にも無く、この政治家先輩石原慎太郎に非常に気を遣っている状況が良く解かる。私が好感を持ったのは、石原慎太郎公明党への考え方である。逆に不満は石原慎太郎が言うように、橋下さんの公明党への現実的な対応である。