先日のハノイでの米朝首脳再会談で日本人拉致問題は議題にならなかったのでは?不調に終わったから直接交渉では後手と言うもの

 安倍晋三首相が北朝鮮による日本人拉致問題で難しい局面に立たされている。頼みのトランプ米大統領米朝首脳再会談で再び提起したにもかかわらず、明確な進展を得られなかったためだ。北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長がどう言及したのか、首相は説明を避けている。金氏の発言は「成果を印象づけられるような内容ではなかった」(日本外交筋)とみられる。首相は交渉失敗のリスクを背負いつつ、自力解決を迫られる。
 
解決へ首相難局
 2月28日夜、官邸。トランプ氏から米朝再会談の結果に関する説明を電話で受けた首相は、拉致が2度議題に上ったと記者団に強調する一方、金氏の反応を含むやりとりの詳細に関し「紹介するのは控える」として、口をつぐんだ。質問は受け付けなかった。菅義偉言房長官も3月1日の記者会見で「やりとりの一つ一つについて答えることは控えたい」と述べるにとどめた。
 金氏の反応に関して政府内では、拉致被害者の早期帰国につながらない中身で、ゼロ回答だったとの観測が出ている。ある政府筋は「金氏は解決に応じる意向を示していない。前向きな姿勢を見せたとの情報をトランプ氏から聞かされれば、首相は率先して発信するはずだ」と推測する。
 伏線がある。昨年6月に初の米朝会談が行われた際も、首相はトランプ氏の拉致提起を誇示する半面、金氏発言に関する説明を拒んだ。「期待するような返事がなかった」(官邸筋)ためだ。当時、自民党幹部が首相から聞いた話として「金氏は『拉致は解決済み』と言わなかった。大きな前進だ」と記者団に語ったが、その後も拉致交渉は進まない。
米国頼みの交渉がはかどらないのは、金氏に対するトランプ氏の追及が甘いからだとの見方が日本側では支配的だ。米政府当局者は「安倍首相は必死だが、米国で日本人拉致に興味を持つ人はほとんどいない」とトランプ氏の受け止めを代弁する。
 横田めぐみさんら拉致被害者の安否に関し「8人死亡、4人未入国」とした北朝鮮の主張を断じて受け入れない日本の立場を、トランプ氏がどれだけ理解しているかも疑問だ。
 日本側によると、トランプ氏は2月20日の日米首脳電話会談で、首相から再会談での拉致再提起を要請された際に「シンゾーがこの問題を重視していることをよく理解できた」と話した。昨年以来、拉致の説明を首相から何度も受けてきたはずのトランプ氏のこの発言に関し、元政府高官は「大統領がこれまで何も分かっていなかったことの表れではないか」と分析する。
 
 
これ「米朝再会談拉致問題ゼロ回答か これトランプ氏頼み限界」と題したあるローカル紙の3月4日の記事である。
 
 
どの新聞も日本人拉致問題は成果なしの報道だが私が思うに、この問題は日本人と安倍首相だけが前のめりで、米国はさして重要議題と思わず、議題にのせなかったのではと思う。唯あれほど安倍首相に頼まれたものだから都合悪く進展がないと言ったのではないだろうか。頼む相手が重要な相手で、しかも自国の事で頭が一杯の場合はなおさらである。問題は何か都合が悪かったからなのか良く解らないが、安倍首相は終始自国で処理しようとせず、米国頼み一辺倒だったように見えた。その米国のトランプ大統領自国ファーストで頭一杯だったのではと思える。何か最初から結果が見えていたようだ。しかも安倍首相何を思ったのか、米朝首脳再会談後直接交渉の必要性を語りだしたが、裏を読み取れば、米国に頼んでいたが駄目だったから今度は直接と聞こえるが、じゃぁ何故最初から誠意をもって金正恩書記長と話していればと思う。何か安倍首相の場合は拉致被害者家族会の蓮池透さんの気持ちも解る様な気がする。