内閣で一人奔走し他大臣を貶す宰相 この独裁回避は選挙制度の変更以外に無い?

千代田区長選挙で圧勝し、自信満々で血色のいい小池百合子東京都知事とは対照的なのが、安倍晋三首相だ。なんだか最近、やたらと顔色が悪くないか。その理由を調べると、思わず同情したくなるほどの苦しい状況が見えてきた。
 国会答弁では野党の批判を挑発を交えてかわし“意気軒昂”なところを示し、念願のトランプ新大統領との日米首脳会談も実現した。だというのに、首相の表情から憂いが消えない。
 「何から何まで俺に押し付けやがって。まともな仕事のできる大臣はいないのか」--端から見ると、そんなボヤキを腹の底にためこんでいるような顔つきなのだ。
 「総理はこのところ我慢に我慢を重ねている」
 そう明かすのは官邸の安倍側近の1人だ。米・トランプ政権の始動で日本は外交・安全保障から、通商政策、金融政策まで大幅な転換を求められている。
 安倍首相は訪米前の23日にトヨタ自動車豊田章男社長と会食して、トランプ政権の“日本車叩き”にどう対応するかを協議した。同じ日には、米国から来日したマティス新国防長官と会談。「尖閣諸島防衛は日米安保条約5条の適用範囲だ」という言質を自ら引き出した。
 「通商問題は世耕弘成経産相の仕事だし、マティスだって、本来なら稲田朋美・防衛相が先に会って日米同盟堅持で話を付け、総理は表敬訪問を受けるだけで細かい話はしないもの。大臣が頼りないから全部総理にしわ寄せがきてストレスがピークに達している」(同前)
 首相が大臣たちに不安を感じるのも無理はない。マティス氏はアフガン戦争で「マッド・ドッグ(狂犬)」の異名を取った筋金入りの軍人(元海兵隊大将)だ。そのマティス氏を相手に、国会で靖国不参拝を追及されて涙ぐんだ“泣き虫朋ちゃん”が渡り合う姿は想像しにくい。北方領土をめぐるロシアとの経済援助交渉で成果をあげることができなかった世耕氏に、ロシア以上の無理難題が予想されるトランプ政権との自動車交渉はいかにも荷が重そうだ。
 ◆3月に内閣を大粛清か
 頼りないのは2人だけではない。トランプ大統領TPP(環太平洋経済連携協定)離脱表明で、日本は自動車に加えて農業分野でも米国と新たな2国間交渉を迫られるが、担当の山本有二農水相は失言続きで党内からも“大臣失格”の声が上がっている。松野博一文科相天下り問題で火だるま状態。さらに、金田勝年・法相も「共謀罪」の説明文書問題(※注)で、野党に辞任要求を突きつけられている。
 
 【※注/「共謀罪」の構成要件を厳しくする「テロ等準備罪」について、26日に法務省が「法案提出後に議論すべきだ」との文書を発表。すでに予算委でも議論が始まっており、民進党は「(文書は)質問封じだ」と反発。法相が謝罪、撤回した】
 
 岸田文雄・外相に至っては日朝交渉から対ロシア外交、米国大統領選の読み違いまで失態続きだ。政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。
 「これまで安倍政権は大臣の能力が低くても、役所のサポートを受けて乗り切ることができた。しかし、国際情勢が大きく変わるときは役所には対応できないから、政治家個人の実力がものをいう。安倍首相が能力主義ではなく、お友だち人事で大臣を選んだがためにいざというときに頼りになる大臣がいない」
 自民党内では、業を煮やした安倍首相が3月の予算成立後に“粛清内閣改造”に踏み切るのではないかとの見方も急浮上している。もっとも、外交でも経済でも、各大臣以上に前のめりになっていたのは安倍首相自身なのだが。※週刊ポスト2017224日号
 
 
これ「稲田も世耕も岸田も使えねぇ… 3月に粛清内閣改造も浮上」と題した産経デジタルiza 21415:59の報道記事だ。
 
 
だから独裁なのか。何か国会議員も質が落ちたと言う事なのか。いや全てが小選挙区選挙制度にあると言えるのかも知れない。二大政党制のうたい文句で始まった選挙制度であるが、だからと言って中選挙区が全て良いとも言わないが、民主主義である、選挙民の1票がそのまま反映される制度にすべきと主張したい。今の制度だと1票で負けてもその地区の票勝った方の総取りだ。だからこそ総選挙3割程度の得票数でも国会議員数過半数を占め、現在の安倍政権のようになり、安倍総裁が党の選挙のカネで国会議員の主義・主張さえ買え、独裁となるのである。カネと人事権を取られれば何も言えなくなり、上記記事のように独裁と化す。決して国会議員一人の能力の差だけでないのかも知れない。それを良い事に勝手気ままに好きな事やれるの、自分の能力が各段上だと思ってるバカな総裁を増やすこの制度こそ変えない限り、安倍滑舌首相みたいのが増えるは必定である。