安倍首相の真珠湾訪問は、世界大戦の教訓として発せられた我国の戦争放棄の条文の重さと相容れない整合性のとれない行動と言える


 安倍晋三首相がオバマ米大統領真珠湾を訪問したことに与党では「真摯な態度で不戦の誓いを述べ、たいへん感銘深い歴史に残る演説だった」(自民党二階俊博幹事長)と歓迎の声が広がった。民進党蓮舫代表は「不戦の誓いといいながら、なぜ憲法解釈を変えて安保法制に突き進んだのか」と、首相の行動は矛盾すると批判した。
 自民党石破茂元幹事長も「戦後70余年を経て日米が未来へ新しい世界を築こうというメッセージだ」と評価した。公明党山口那津男代表は「激しい戦争をした国が、お互いに寛容と和解の精神を示す意義を国際社会に発信したのは非常に重要だ」と語った。
 共産党志位和夫委員長は「真珠湾を訪問するなら、戦争をどう認識し、反省しているかを語るべきだった」との談話を発表した。社民党又市征治幹事長は党本部の会合で「大変違和感を持った。少なくとも真摯な反省と謝罪が求められていただろう」と語った。
 今後の政権運営を巡っては、二階氏は「(早期解散を)予測したことは完全に空回り、失敗だったんじゃないか」と指摘。首相が早期に衆院解散・総選挙に踏み切る可能性を否定した。
 自民党内では「消えかかっていた解散風がまた吹きそうだ」(中堅議員)との声もある。派閥領袖の一人は「これで安倍政権の支持率が上がれば1月に真珠湾解散がありうるだろう」と語った。
 
 
これ『自民「歴史に残る演説」、民進「安保と矛盾」 真珠湾訪問で』と題した日本経済新聞電子版1229045の配信記事だ。
 
 
私も今回の安倍首相の真珠湾訪問は野党と同じ見方と言えるがちょっと違う。彼の表向きのパフォーマンスでしかないと感じた。要するに戦争体験者の心をもてあそぶ詭弁でしかなかった。何故なら何で現憲法を「占領下の押し付け憲法だから」と言って全て否定し、戦争放棄の条文憲法まで変えようとするのか、考えと行動が一致せず、今回の訪問はそれと相容れず、整合性も取れないからである。憲法の発議時の過程では無く、その中身の問題をわざと歪曲してるように見えるからである。世界は東西の冷戦が融けてから治安が極端に悪くなっている。それが民族と宗教の違いであっても、人間としての相互不可侵の支えが諸国の戦争放棄の精神であった筈である。その基本である我日本の憲法9条は、我日本国民の誇りでもあり、他国のテロにも標的にされずに来た事を安倍首相は解っているのか。甚だ疑問である。起こした行動が鼻に付く。