五輪工事は素より国内の建設工事はどんなに低い工事費でも下請けにつけ回し、決して自分の腹は痛まないそれがゼネコンだ

 迷走を続ける東京五輪の施設整備計画。その裏で、施工を請け負うゼネコンの間に戸惑いが広がっている。工事の遅れ、施設の仕様変更などの影響を受けながらも、2020年のタイムリミットは変えられないだけに、「工期厳守」というプレッシャーがのしかかるからだ。
 
■施設の整備費削減では一致
 「3兆円が予想されるとばかり国民の皆さんに言われると、はなはだ迷惑なんです」「僕の知りうる情報では横浜は迷惑している」―。
 東京五輪のコスト削減をめぐり、先月29日に都内のホテルで開かれたトップ級会談。大会組織委員会森喜朗会長は、東京都の調査チームが示した開催経費の試算や、小池百合子都知事がバレーボール会場を横浜アリーナと新設のアリーナのどちらにするかの判断を先延ばししたことに対し、いらだちを隠さなかった。
 会合では組織委員会武藤敏郎事務総長が、五輪の予算は2兆円を切る見込みだと明言。これに対し小池都知事は「(都調査チームが試算した)3兆円は予算ではなく、終わったときにいくらかかるかという可能性を言及している。これまでの大会でも、予算と最後に締めてみていくらだったかとでは、数字にかなりの違いがある」とくぎを刺し、大半が都民の負担でまかなわれる大会経費の管理を徹底する必要性を強調した。
 水泳会場となるアクアティクスセンターは、観客席を2万席から15000席に減らし、大会後に減築を行わないことで、整備費を683億円から520億円前後に圧縮。ボート・カヌー会場の海の森水上競技場は一部を仮設にし、予定していた施設の発注を取りやめるなどして、491億円を298億円まで削減する。
 バレーボール会場は冒頭の森会長の発言が示す通り、横浜アリーナで決めるには市の意向が今後の焦点となる。ただ、警備や輸送面でのハードルが高く、有明での新設案が有力とみられている。小池知事は「クリスマスまでには最終案を示す」意向だ。
 さまざまな問題をはらみながらも、五輪開催に向けた関係者間の協議が前進したことは間違いない。一方で悩みが深まったのがゼネコンだ。
 
 
ゼネコンが困惑する2つの理由
 理由は2つある。一つは当初から厳しいと言われていた工期。海の森は会場見直しの議論が始まった9月時点ですでに着工していたが、宮城の長沼ボート場での代替案が浮上したこともあり、10日程度の間、工事は中断された。また、バレーボール会場も仮に新設する有明アリーナに決着した場合、工事の開始時期が当初の予定より後ずれすることは確実だ。海の森は大成建設JV(JV=共同企業体)有明アリーナは竹中工務店JVがそれぞれ受注している。
 
■追加費用がなければ赤字も
 もう一つは追加工事の費用が削減されることだ。施設の整備費見直しでは、追加費用として確保されていた予算が削減対象となりやすい。海の森の費用圧縮でも、追加工事への対応費用として見込んでいた予算90億円の大半が削られた。
 ゼネコン各社にとって追加工事の費用負担があるかどうかは、工事の利益率に大きく影響する。施工中の仕様変更や材料費の上昇などはままあること。その費用を建築主に負担してもらえないと、赤字工事になることが少なくない。
 国内の建設市場は首都圏の再開発や道路などインフラの更新需要も重なり、空前の活況を呈している。民間のデベロッパーや企業も、高額を提示しなければゼネコンに工事を引き受けてもらえない状態だ。これまで儲からないといわれてきた民間工事が、今やゼネコンの高収益を支えている。そのような中で、ゼネコン各社は無理をして赤字工事を請け負う状況にはない。
 五輪施設の工事を請け負っていないゼネコンの幹部からは「工期が短くなれば突貫工事は免れない。そのうえ追加工事で稼げなければ、赤字になる可能性もある。国家的プロジェクトだからといって受注しないで正解だった」といった声まで出ている。
 大型プロジェクトが動くたびに全国各地で自社の旗を立ててきたゼネコンにとって、「五輪で何もしないわけにはいかない」(準大手ゼネコン幹部)という思いがあるのも事実。ゼネコン各社にとって五輪施設整備をどう乗り切るかが一つの課題に浮上しつつある。真城愛弓
 
 

これ『ゼネコン、五輪施設は「取らぬが勝ち」だった』と題した東洋経済オンライン12/7() 6:00の配信記事である。

 
 
冗談じゃない!あのゼネコンが赤字になる訳が無い。何故ならピラミッドに連なる下請けグループ如何に依るからだ。いい時も悪い時も常に一定の利益を出す計算高いゼネコンだ。時にはそれを付け回す習性があるからこそ、一定の利潤を確保して来たからだ。それを下請け企業が被って来たのである。何を偉そうにと私は言いたい。ゼネコンはどんなに偉い役所でも、自分らゼネコンが工事を請けなきゃ誰がやる、やれるのかと言った、表向きは下手に出ているようにして居ながら、心の底では変なプライドを持って役所と接している。我々小規模・零細企業のように、仕事・工事を発注してくれる、それこそお客様扱いなんぞゼネコンにはこれっぽっちも無いのである。良い例が、我々が工事を発注してくれる役所の自分の孫みたいな担当者に、気を遣ってヘイコラ頭を下げてる様子などゼネコンには無い。逆に彼らが役所に発注してる錯覚さえ落ちる態度である。それ程違うのである。まるで主客逆転である。それ程違うのである。再度言うゼネコンは担当者に無理言ってでも追加のまやかしをしてでも取る。これがゼネコンだ。決して損等しない。社員も心得てそのように早いうちに担当者に追加をお願いしてるのである。恐らくでなければ現場で協力しないとか何とか言ってであろう。反対に我々下請けからは搾り取るだけ絞ってである。正に国内の建設工事はゼネコンのためにあるみたいだ。これ真実である。