カジノ法案委員会で可決 麻薬と同じ法作る国会議員とは国民の代議員なのか?

 カジノを含む「統合型リゾート施設(IR)」整備推進法案(カジノ解禁法案)は2日午後の衆院内閣委員会で採決され、自民党日本維新の会などの賛成多数で可決された。連立与党の公明党は自主投票で、3人の委員は賛成1、反対2と対応が分かれた。公明党党議拘束を外して議員個人の判断で採決に臨むのは2009年の改正臓器移植法以来。民進党は採決に加わらず、共産党は反対した。(大野暢子)
 カジノ以外も含むギャンブル依存症対策を強化することを盛り込んだ付帯決議も自民、公明、維新の賛成多数で可決された。
 カジノ解禁法案は昨年4月に自民党や、維新の党と次世代の党(いずれも当時)が議員立法として提出。継続審議になっていたが、先月30日に審議入りした。自民党6日の衆院本会議で可決、参院に送付する方針。公明党は党内にカジノ解禁への反対論があり、執行部に対応を一任。2日午前に山口那津男代表ら幹部が出席した常任役員会を開き、自主投票とすることを決めた。
 民進党山井和則国対委員長2日の記者会見で「国民の不安について議論せずに強行採決することはあってはならない」と自民党を批判した。民進党内にはカジノ解禁への賛成、反対両派がおり、法案への対応を明確にしていない。
 2日の質疑で、法案提出者の1人の岩屋毅氏(自民)は「政府も観光産業を成長戦略の柱に据えている。観光振興、観光立国の起爆剤にしたい」と、カジノ解禁による経済効果を強調した。池内沙織氏(共産)は反対討論で「新たなギャンブル依存症を生み出す」などと問題点を指摘した。
◆賛成1、反対2 公明割れる
 公明党カジノ解禁法案の採決を容認する一方、賛否の党議拘束を外し、議員個人の判断に委ねる自主投票という異例の対応となった。賛否も公明党委員三人のうち賛成一人、反対2人と割れた。
 「カジノ解禁」には、公明党の支持母体である創価学会の婦人部を中心に、ギャンブルの推奨につながるとの批判があり、党幹部に反対意見が強かった。しかし、連立を組む自民党が先月30日、強引に審議入りさせ、さらに採決まで決めたことで党としての対応を迫られた。
 公明党内の論議では、依存症対策を実施法に先送りしている法案の内容や本格審議がわずか2日だったことなどへの批判が出た。一方、カジノ施設の誘致を目指す一部議員らは賛成で、まとめることができなかった。
 自主投票の理由について井上義久幹事長は2日の記者会見で「賭博を一部でも合法化する道を開くわけだから、社会のありようにかかわるわけで議員個々の判断に委ねることにした」と説明した。
 来年6月には公明党が最も重視する東京都議選がある。支持母体に反発の強い同法案の採決が都議選に近づく前に今国会での採決に応じたとの見方もある。また、自民党カジノ法案を推進する日本維新の会との関係を強めつつあり、公明党がてんびんにかけられているとの指摘もある。 (金杉貴雄)
 
 <カジノ法案> カジノや大型会議場、ホテルなどが一体となった統合型リゾート施設(IR)の整備推進を政府に促す法案。現行法では設置できないカジノを合法化することで、滞在型の観光を実現させて地域経済の振興を図るのが狙い。超党派議員連盟が法案をまとめ、自民党などが2013年に議員立法で国会に提出した。14年の衆院解散で廃案となり、15年に再提出したものの継続審議となっていた。ギャンブル依存症の増加や、治安悪化への懸念から慎重論が根強くある。
 
<解説> 刑法が禁じるカジノ解禁につながる法案は、わずか二日間の質疑で委員会採決が行われ、可決された。審議時間は計六時間程度にとどまり、カジノ解禁への国民の疑問や不安が解消されたとは到底言えない。
 2013年に自民党などが提出した同様の法案は反発を受けて審議が進まず、14年の衆院解散で廃案になった。今回の法案は昨年4月に提出されたが、継続審議となっていた。審議入りは1130日。自民党は翌121日、連立を組む公明党が党として賛否を決められない段階で、2日の衆院内閣委員会での採決を提案した。異例と言える拙速な対応だ。
156月の日本世論調査会の世論調査では、国内のカジノ設置に反対する人が65%に上り、賛成の30%を大きく上回った。
 14年に厚生労働省研究班が、ギャンブル依存症の疑いがある成人は全体の5%弱の536万人に上るとの推計を示した。賭け金が高額で、射幸性や依存性の高さが指摘されるカジノの解禁で、さらに依存症が増える恐れがある。こうした指摘に、提案者側は「依存症対策は政府において対応していく」(自民党西村康稔氏)と、具体的な対応を示さなかった。
 自民党議員らは、カジノを含む統合型リゾート施設を整備することで観光産業が伸びるなどと経済効果を強調した。しかし、地元経済に悪影響を与えるとの指摘には「政府が総合的に判断して(候補地などを)絞り込めば、期待した効果を生じさせられる」と答えるにとどまった。
 カジノを観光立国の目玉にしたいのなら、国民の不安に応える丁寧な議論が不可欠だ。 (篠ケ瀬祐司)
 
 
これ「審議わずか6時間 カジノ法案を可決」と題した東京新聞122 夕刊の記事である。
 
 
 何が「地域経済の振興を図る」だ。何の事無い何の知恵も出さず漫然と予算を組む、地域自治体の歳入を増やし、歳出削減も考えない地域役人の手助けするだけである。しかも麻薬に似て、ロクに仕事しない人間を増やし一発勝負の悪い夢を抱かせ、その先の借金地獄を増やすだけのこの悪法、国会議員と言う者は優先順位を解ってないのか。そんな事より日本の金を海外の、しかもあの札付きの悪である北朝鮮に渡しているパチンコの金を国内に留めた方がどれだけ健全か、何も解らない小学生だって解る理屈を何故大人の国会議員と言う者が解らないのか?本当に地域経済のためと言うなら、ザル法に近いパチンコへの課税をして無駄に北朝鮮に行ってる金を日本に留めないのか、不思議である。国会議員と言う者は頭が悪いのか、それとも我々国民の本当の代議員なのか、これでは日本の行き先破たんしか無くなるに等しい。