巨人が外野手・大田泰示を日本ハムとトレードしたと言う事はドラフト1位の選手を指導者が育てられなかったという事である

巨人が外野手・大田泰示日本ハムとトレードした。巨人は大田と公文克彦投手、日ハムからは吉川光夫投手と石川慎吾外野手の、22のトレードである。大田は平成20(2008)のドラフト1位で東海大相模高校から入団した。毎年「将来の4番候補」と期待されたが、今季も62試合に出場して打率.2024本塁打に終わった。私はこのトレードのニュースに愕然とした。歴代の監督・コーチに「大田を大成させるために、あらゆる努力をしたか」と問えば、口をそろえて「した」というだろう。しかし、私はそうは思わない。私は前から「大田は化ける」と思っていた。なぜかというと、背丈があって顔もいい。肩もよくて、走れて、全部そろっているが、バッティングのタイミングというものを知らない。それだけだった。当たればホームランになるということは、打てるということだ。これほどの逸材をものにするだけの根気が、巨人のコーチ陣にない。

私はヤクルトと西武で監督を務めた経験から、選手を育てるには「選手のやる気とコーチの根気」が不可欠だと思っている。この持論からいえば、大田の努力も足りないが、ドラフト1位の大器を8年かけても育てられなかった監督・コーチの責任は大きい。大田の欠陥はタイミングの取り方だ。大田の欠陥は分かっている。馬鹿正直に、「球が来たら左足を踏み出し、バックスイングしてから打つ」という理論どおりにバットを振っている。これでは一度構えたバットを、球が来てから引いて打つことになるから間に合わない。私が「タイミングの取り方を知らない」というのはこのことだ。例えば外野手は、打球を捕ったらすぐ投げなければ間に合わないが、分解写真で見ると、前足を踏み出してからテークバックして投げている。しかしこれを一連の動きのなかで素早くやるから、流れるようなスローイングになっている。打者もスロー映像で見れば同じで「前足を踏み出してから打ちに行く」のだが、コーチが動きを分解して教えるから、選手は分解写真のように打とうとしてタイミングが遅れてしまう。イチローは、投手がモーションを起こすとバットを高く構え、ボールが来たらそのまま、バックスイングをしないで打っている。そうでないと、メジャーの速くて重い球を打てないからだ。あの王貞治も同じだ。右足を上げてバットを耳のあたりで構えて待ち、ボールが来たら無駄な動きをしないで打った。大田の場合も、コーチが「それではだめだ。こうしなさい。そうすれば打てる」と教えればいいのに、その自信も説得力もない。

 

これ巨人の外野手・大田泰示日本ハムへトレードへの痛烈な指導力批判である。幻冬舎plus11/12() 6:00の配信記事である。

 
 やはり広岡さんの評と言うのは的を得ている。野村さんとはちょっと違う味のある評であるから私は好きである。どちらかと言えば野村さんの場合は、少し嫌味化がかっているからだ。最近おもしろかったの、you-tubeで見たんだが、野村さんと落合さんの対談である。あの野村さんが、新人類と言えるほど変わってる男落合博満に形無しだったからだ。落合の独壇場と言えるほど、野村さん話せなかったからだ。あの野村さんがである。おかしいのなんの、私は笑い転げた。ただ言える事は、この広岡さんも野村さんもそして王貞治さんしかり、また落合さんもそうだが、川上哲治さんと同じで、いわゆるが常套文句の長嶋さんや中畑さんと違い、しっかりとした野球観を持っている事だ。やはり野球と言えども勝利するにはそれなりのしっかりとした基本があると言う事で、決して勘に頼るのではないと言う、商売でも同じだと言う事である。つまりは指導者によってコロッと変わると言う事なのだろう。特に今年のプロ野球を見てれば良く解る。選手個人の能力もさる事ながら、やはりは指導者であり、トップ次第と言う事なのであろう。