さすが落合博満、でも何でこうもまともなんだ?

 来年開催される野球世界一決定戦・第3回WBCワールド・ベースボール・クラシック)。日本代表監督の候補として、現段階で広島元監督の山本浩二氏や、現役ではソフトバンク秋山幸二監督らの名前などが挙がっているが、そのなかで、一時、本命に挙げられていた落合博満氏は、楽天元監督の野村克也氏を第1候補として推している。落合氏は、9月2日に群馬県・伊勢崎市で開かれた講演会でその理由をこう述べている。
「私なりに、全日本の監督はこの人がなるべきだろうという構想は持っています。1番目は野村さん、2番目は長嶋(茂雄)さん、3番目は王(貞治)さん。
 何でこの順番にしたかというと、野球界は、結構、年の差が微妙に影響してくる。たとえばね、王さんのところに行きました、王さんが断わった。次に、長嶋さんのところに行った、長嶋さんも断わった。野村さんのところに行きました、野村さんは自分でやりたくてしょうがないんだけども、絶対断わるんです。
『なんで王と長嶋のあとに、俺の所に来るんだよ』(会場笑い)。これが野球界。だから、野村、長嶋、王の順番なんです」
 野村氏だけでなく、長嶋氏にも同じことが当てはまるという。
「野村さんと長嶋さんは犬猿の仲ですから。野村さんが断わったら、長嶋さんも絶対断わるんです。『なんで、野村が先で、俺に後に来たんだ。あいつの2番手で、俺がやれるはずがないだろ』。絶対断わります。でも、王さんは『まあまあ、その2人がやらないっていうんだったら、しょうがないかなあ』といって性格的には引き受ける。だから、王さんを3番目にしたんです」
 独特の“ルール”がはびこる野球界だが、はたして日本代表監督となるのは誰か。
 

これ「落合氏がWBC監督に野村克也氏を推す背景に野球界特有の論理」と題したnewポストセブンの記事である。
 

 落合博満、天性の堅物男、原理原則の男と呼ぶにふさわしい野球人生と思う。
 一見風貌からして豪放磊落に見えるが、実は全くその逆、デリケートな男である。
 彼の野球人生を調べて見れば良く解かるが、思ったら梃子でも動かないガンコ一徹と言って良いようだ。中日監督時代の采配を見れば良く解かる。が、しかし、ショウ的プロ野球とは一線を画すみたいである。ガンコ一徹さ故の観客に従順しない性格が災い?して見せる野球面白い野球とは相入れ難いのか、常に野球プロ人としての信念が垣間見れた野球監督だった。彼が面白おかしく語るこのWBC代表監督観、実の所全く的を得ている。ある程度のジョークも解かる面白い男である。恐らく日本のプロ野球界では特異な存在であろうと思う。私的には好きな人物である。
 思うに野村監督と言ってるが、その実WBC代表監督は「俺が一番ふさわしいんじゃないか」と言ってるようにも聞こえる。(笑い)