STAP細胞不正問題での笹井芳樹副センター長の会見を見て後味の悪さだけが残った

 少なくとも研究者としては真実を話したのだろうが、私は研究者としてと言うよりは人間としてみれば殆どが言い訳会見と言えた。後味の悪い会見とも思った。
 何の事無い結論的には、自分のところでやった研究で無いから、直接的にやった、旧リーダーで現山梨大の若山教授と小保方リーダーのした事で、自分は第4段階の論文の書き換えを担当しただけでそっちが悪いのであって、自分は言葉では詫びながら、実際は被害者の様相を呈していた。見方を変えれば、一度ネイチャー誌をはじかれたものを自分が通るようにしたお陰で今回採用されたと自慢してる様にも感じた。3時間半をじっくり見てみて、非常に頭が良く、悪いがその質にかけては、若山教授や小保方さんの到底かなう相手ではないと感じた。そして会見場所でも専門的には、私にかなう相手は居ないと考えたフシが見えたが、NHK藤原さんと、医療ジャーナリストと言う女史の方の専門用語を網羅した攻防は、それなりに見応えがあり、笹井氏が一瞬たじろいだ様は痛快であった。素人の私でもSTAP細胞の何たるかをいくらか解かりかけたのは収穫であった。結論的には、一番のこの論文のテーマである筈の「STAP細胞は存在するのか」と言う最大の関心事には、回りくどく逃げられ聞けず終いであった。「STAP細胞は存在するのか」と言う事を「STAP現象でしか説明出来無い現象」として結論付けられた事は非常にズルイと感じた。組織の長とするには適さない質の人間と言える。非常に有能雄弁でかなりズルイ男であった。また私だけかも知れないが研究者となるための経過=学閥=出身大学=東大、京大かそれ以外の傍流大学かの壁も感じた。これが印象である。