ようやく維新石原慎太郎より独り立ち? 橋下さん本気になった?

 日本維新の会は9日、都内の国会議員団本部で執行役員会を開き、衆院選挙制度改革について、現行の小選挙区比例代表並立制を維持したまま、議員定数を3割削減する抜本改革案を今国会に提出する方針を決めた。執行役員会では国会議員団側から中選挙区制導入を踏まえた発言も出たが、大阪から乗り込んできた橋下徹共同代表(大阪市長)と松井一郎幹事長(大阪府知事)が押さえにかかり、ぎくしゃく続きの「東西」対立に一つのケリをつけた格好だ。(松本学)
 決定した案は、議員定数小選挙区240(現行300)、比例代表96(同180)に削減し、選挙区は50万人で議員1人を選ぶように人口比で区割りを決めるとする内容だ。比例定数を30削減し中小政党の「優先枠」を設ける与党案に反対することも確認した。「一票の格差」是正のため選挙区を「0増5減」する区割り改定を盛り込んだ公職選挙法改正案に関しては、与党が定数3割削減の実現を担保する場合には賛成する方針で一致した。
 これまで維新内では、抜本改革をめぐって国会議員団が中選挙区制を復活させる案をまとめ、橋下氏が「1人別枠方式」を見直し単純に人口比で現行300選挙区を決める「21増21減」を基本方針にする考えを示すなど、国会議員団と橋下氏ら大阪側との足並みは乱れていた。
 日銀総裁人事などでも東西間は衝突した。東京と大阪を結ぶテレビ会議で協議するのでは決着をつけられないと判断した橋下、松井両氏は9日、自ら東京入りした。
 それでも、冒頭から意見は対立した。石原慎太郎共同代表らは「小選挙区制で議員一人一人が小粒になった。悪い影響もある」と主張し、中選挙区案を支持する考えを表明。橋下氏らは「国民に民意を示してもらうには小選挙区が分かりやすい」などと激しく反論し、石原氏に食ってかかったのだ。
 最後は、橋下氏も「21増21減」方針を取り下げる形にはなったが、松井氏の持論だった現行制度を前提とした改革案で押し切った。
 ただ与党から定数3割削減の確約を取れるかどうかは、与野党協議に臨む国会議員団の手腕に委ねられた格好となり、再び東西間のズレが生じる可能性がある。国会議員団の幹部は「粛々とやるだけだ…」と厳しい表情で語った。
 

これ産経の報道だ。
 

 ようやく本来の橋下さんの弁舌が戻った感がする。最後は一番嫌いな「妥協」をした形である。松井幹事長はしたたかである。どうせこの案通る筈無しと見てのアドバルーンだろう。もっとも自民党的である。昨今の維新の低下肌身で感じ、危機感を持った起死回生のパフォーマンスであろう。がしかし、自民が捨て身で歩み寄られた場合、橋下さんは喜ぶであろうが、松井幹事長以下の議員団には「有言不実行」の民主の二の舞がチラつくであろう。いづれにしても賭けである。