何故自民党の総裁石破氏で無く安倍氏が選ばれた?

 のっけから大変失礼だが、それを語る前に、私はそれを紐解く鍵があると思っている。それは私の持論でもある。
 人間全て動物の本能以外は、外交、政治、経済、企業、生活全てにおいて私は夫々の付き合いで成り立っていると思っている。つまり全て付き合いの基本の気遣い・気配りである。私はその付き合いの中で、何処かへ行った時には無意識に必ずと言っていいほど、土産を買ってくる。本当に無意識にである。決してあれこれ考えないでである。ほんのちょっとした決して高価でない100円~1,000円以内の安物だ。そう言う意味に於いては、金額の大小あれ、付き合いとは金の掛かるものかも知れない。しかし、それがたまに煩わしく止めようと言われた事もある。でも付き合いとはそう言うものと思っている私は一向にそれを止めないで一方通行でも続けている。長々と付き合いについて書いたが、これが結構的を得てくるから不思議である。
 
 読者の皆さんは、選挙で、誰かから、清き1票お願いされた事あると思うが、候補者よりお願いされた人に気を遣ってるのではと私は思う。候補者がどんなに立派な人でもあるいは、どんなにくだらない人でもお願いに来た人により左右されるのではと私は思う。と言う事はお願いに来た人の人柄によると言う事にもなるのである。私事申せば、我市である時市長選が行われた。2人が立候補したのだが、私は二人の内ある1人に入れようとしてたが、普段より色々お世話になってた人に、私が入れようとしてた人と違うもう1人の立候補者に入れてくれと言う。私は嫌いな候補者だったが、普段よりの付き合いでお世話になってたからそれを呑んだ。得てしてそう言うものである。
 
 話を自民党総裁選に戻そう。恐らくそう言う意味では石破さん国会議員との付き合いが下手だったのではとも思う。人間どんなにも立派でも、どんなに出来物でも、どんなに頭良くても、どんなにやり手でも、やはり付き合い上での人間の感じ方でもあると思う。民主党に、堅い事で有名な岡田克也副総理が居る。この人、お堅い人で有名な方で、プライベートで飲みに行っても常に割り勘だそうである。確かに人間それが付き合いの中では基本であろうが、この副総理は1円まで割るそうである。正確であればしょうがないと言えばしょうがないが、付き合いと言うのはそんな事では無い筈である。聞くところによれば、石破さんもそこまで酷くは無いがそう言うところがあるそうだ。それがダメだとは言わないが、程ほどにと言う事とその場のTPOも考えてと言う事にもなる。
 今回の総裁選、石破さんと安倍さんとの差案外そんな事なのではと思った次第である。所謂普段の付き合いの差だったのではと推測する。見た目で判断してはいけないが、とっつきにくい感じがマイナスにも作用されたのではとも思う。政治的にどうかとかの次元でないような気がする。
 また石破さんの人間性を語る上でのエピソードの一端を紹介しよう。これはある報道で見たものだが、総裁選直前の事、各候補者は最後のお願いに議員会館の議員さんの部屋を戸別訪問した時の事だそうだが、町村さん、林さんを除く石破さん、安倍さん、石原さんの3人が夫々お願いの訪問時に、各候補者夫々名刺を置いていったその名刺に、石破さんは「よろしくお願いします」と印刷で、後の2人は自筆で「よろしくお願いします」と書かれていたそうな。これ等付き合いとは何たるかを知ってる、気配り気遣いとは何かが如何に大事かを物語っていると思う。印刷で貰った場合は、やはり義理にしか感じない、あるいは冷たいと感じてしまう。もちろんこんな小さな事が全てではないが、人間性を見るには丁度良い例えとも思う。こんなところにも気配りが出来る人でないと最後の判断時に心が動かないのではないだろうか。こんな事は、礼儀、作法と同じで誰にも教えられなくとも、親を見てれば自然と覚えるものであると私は思っていると同時に、今回の総裁選正にそう言う人間の選択だったのでは、政治的人間ではなかったと言う事になる。