自民党総裁選に出馬の意向を固めている河野行政・規制改革相が、河野氏支持を検討する石破茂・元幹事長への対応で複雑な立場に置かれている。世論調査で支持を集める石破氏との連携は党員や若手議員へのアピール材料になるが、石破氏と対立する麻生副総理兼財務相、安倍前首相との関係悪化を招くのは必至なためだ。
「石破さんに聞いてください。石破さんの話を私に聞かれても答えようがない」
河野氏は7日の記者会見で、石破氏が河野氏支持を検討していることを問われると、素っ気なく応じた。
河野氏はトップの23%、石破氏は2位の21%。読売新聞社が4~5日に行った緊急全国世論調査の「次の首相にふさわしい」候補の数値だ。ともに「衆院選で勝てる顔」になり得ると党内では目されている。世論動向が反映されやすい総裁選の党員・党友票争いで、有利な戦いを見込める2人でもある。
連携を推す石破派中堅は「河野氏と石破氏が組めば最強だ。衆院選も圧勝できる」と期待する。総裁選で、衆院選に向けた「選挙の顔」を切望する若手・中堅議員の受け皿になることを目指す河野氏の戦略とも合致するという見立てだ。
だが、麻生氏が率いる麻生派(53人)に属する河野氏にとっては、話はそう単純ではない。石破氏は、麻生内閣で「麻生降ろし」に加担した経緯がある。第2次安倍内閣では、激しい政権批判を繰り広げた。石破氏と2人の重鎮の確執は根深い。
河野氏が、石破氏と接近し過ぎれば、麻生氏と、最大派閥・細田派(96人)に影響力を持つ安倍氏が「反石破」を旗印に協力し、河野氏の勝利阻止に傾注しかねない。閣僚の一人は「河野氏と石破氏の連携は、悪い化学反応を起こす」と指摘する。
そもそも河野氏は、出馬慎重論が残る麻生派内の根回しに追われている。河野氏は、麻生氏と関係が悪化するのは避けたい考えで、7日には、前日に続き麻生氏と財務省で面会した。
自らの出馬に否定的な甘利明・党税制調査会長らのもとを訪れ、丁寧に派内の理解を求めている現状などを伝えたとみられる。
これに対し、河野氏に近い衆院議員からは「派閥にばかり気を使っていると映れば、改革派の印象が薄れる」と懸念も漏れる。
これ「自民総裁選での石破氏の支援、河野氏複雑…安倍・麻生氏と悪化懸念」と題した読売新聞 2021/09/08 08:19の配信記事である。
自民党総裁選のたびに有力候補と目されてきた石破茂元幹事長(64)が、今回は態度を決められずにいる。敗北すれば再起不能に陥りかねないとの見方もある中、石破派内では慎重論が強まり、他派閥の支援も当てにできず、外堀は埋まりつつある。どう振る舞えば「総裁候補」として生き残れるのか。状況を見極めて活路を探るが、手詰まり感も漂う。
「国民と党員の声を聴いて、国家と国民のために何をすべきか。それが大事だ」。石破氏は7日の同派会合で、熟慮する姿勢を崩さなかった。
会合には、河野太郎規制改革担当相(58)の支援に回った平将明氏と、休会中の山本有二元農林水産相を除く15人全員が参加。出席者からは「世論調査で人気が高いから出るべきだ」との声も上がったものの、「河野氏を支援すべきだ」という意見や慎重な検討を促す声が大勢を占め、鴨下一郎代表世話人が「まだ候補の顔触れも分からないから」と結論を先送りした。
石破氏は昨年9月の総裁選まで計4回立候補した。野党時代の2012年は党員票でトップだったが、国会議員による決選投票で安倍晋三氏に敗れ、18年も5割近い党員票を得たものの、結果は変わらなかった。周辺の反対を押し切って出馬した昨年は3人中最下位に沈んだ。派内の強い反発を受けて派会長の辞任を余儀なくされ、側近だった山本氏ら3人が休会・退会。石破派は空中分解寸前に陥った。
石破氏は今回も出馬を完全には諦めていない。報道陣から対応を問われると「白紙」と繰り返し、4日には二階派会長の二階俊博幹事長に支援を要請した。だが、頼みの党員票は河野氏と奪い合う構図となり、国会議員の支持という積年の弱点も解消されていない。必要な推薦人20人も自前では確保できず、勝算は立たない。石破氏を支えてきた派外のベテラン勢も自重を促すほどだ。
こうした状況から、石破派中堅は「石破茂の価値最大化」を主眼に対応すべきだと訴える。今回は総裁候補として命脈をつなぐことを重視し、次回以降の機会をうかがうべきだとの趣旨だ。ただ、具体策は見いだせていない。
「勝ち馬」に乗って要職への返り咲きを狙うにしても、河野氏とは疎遠。河野氏が所属する麻生派の麻生太郎副総理兼財務相とは犬猿の仲だ。高市早苗前総務相(60)を支援する安倍氏とも反目してきた。岸田文雄前政調会長(64)が当選すると見定めても、その場合は麻生、安倍両氏が岸田氏に肩入れしている可能性が高く、石破氏が入り込む余地はなさそうだ。
ある参院幹部は、石破派が近く分裂すると予測し、今回が「ラストチャンス」と指摘する。7日の会合後、石破氏は「行蔵(こうぞう)は我に存す」と周辺に漏らした。「進退は自分で決める」という意味だが、悩みは尽きそうにない。
こっちは『石破氏沈黙、埋まる外堀=生き残り探る「総裁候補」』と題した時事通信2021/09/08 07:15の記事だ!
どんなに政治観が良くても、どんなに政治論客でも見た目もそれなりに影響すると言うのが石破さんを見てれば良く解ると言うものだ。とにかく石破さんは見た目が最低だ! ある程度政治に興味を持って半世紀で政治もそれなりに解る私でも言ってる事は正論だしその通りとは思うが何せ見た目がどうもいただけない。斜めに構え尚且つ下向きに政治を語る顔やしぐさを見ると、ラッコが国民を上から目線でバカにしてるようで、しかも自分以外は皆バカと思ってるしぐさをされると、どんなに正論を吐いても信用の度合いが薄くなる。風貌を言ってしまえば性格等と同じになってしまうから心苦しいが、かなり損をしている。しかもあの諭すような物言いでもある。それさえなければ良い男と思えるのだが、残念である。