「この立場は先日の北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射でも変わっていない」――。16日の衆院本会議で、国民民主党の渡辺周議員から「無条件」での日朝首脳会談の実現を目指す、とした方針について問われた安倍首相はこう答弁していたが、本気で言っているのであればアタマがどうかしているとしか思えない。「対話のための対話はしない」と呪文のように唱え続けてきたのは他ならぬ、安倍首相自身だったからだ。
安倍首相はまた、「相互不信の殻を破り」とも言っていたが、「北朝鮮からミサイルが飛んでくる可能性がある!」と大騒ぎして、Jアラートを鳴らし、全国の自治体に避難訓練させていたのは安倍政権だ。「相互不信」ではなく、一方的に危機感をあおっていた張本人のクセに、今になって「無条件で対話だ」なんて、北朝鮮もビックリ仰天しているだろう。
そして実際に北朝鮮がミサイルを撃てば、今度は「飛翔体」と表現して「問題なし」というから支離滅裂。そうであれば、2基で6000億円といわれる地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」を米国から購入する必要は全くなかった。
おそらく安倍首相は昨年9月にロシアのプーチン大統領が唐突に呼びかけた「前提条件なしの平和条約」の言葉を聞き、「このフレーズは使える」と思ったのだろう。
ここまでヒドイと、もはや論理破綻とかいうレベルじゃなく、メチャクチャだ。
これ「ミサイル発射でも無条件で 安倍首相“対北発言”の支離滅裂」と題した日刊ゲンダイ2019/05/17 17:55の記事である。
自民党総裁4選も考えずに日本国民から「どうぞ引き続き・・・・・」と言われたろうに。
本当に米国の後追いだけに傾斜し、何もやらなかったに等しい。