赤池氏(左)の意向を受け、文科省の高橋道和局長が“査問”を指示
首相の肩を揉む池田氏
「安倍首相に批判的な人物がいれば、“親衛隊”が忖度して攻撃する。それを見て、ますます誰も何も言わなくなる。文書改ざんをきっかけに、そうした“暗黒支配”への嫌悪感が広がっているのに、彼らは自覚がない」(自民党中堅議員)
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自民党内でも批判が高まっている“安倍親衛隊”。その筆頭が、和田政宗参院議員(43)だ。財務省の太田充理財局長に「安倍政権を貶(おとし)めるために意図的に変な答弁してるのか」と詰問したことで有名になった。
さすがに、後にこの質問は撤回され、和田氏は謝罪したが、本音は違うようだ。
「その人は『太田理財局長はクロだよ』と。裏社会の様子もずーっと見てきている方なんですけど、裏社会でああいう反応をしたら『もう完全にこいつやってるな』と。さらに詰めればゲロるよ(白状する)と」
「山梨のある学校法人が格安で国有地の払い下げを受けた案件はどうなるのか。この学校の保護者の会の連合会長は野党のある国会議員です」
「政治家の関与はなく財務省との交渉を経て適切に購入しています。そもそも赤池氏は無礼なんです。当選してからは『何かして欲しいのか?』と上から目線でしたから。ウチの理事長は彼に物を頼むくらいなら切腹しますね」
〈安倍晋三内閣総理大臣の聡明さ、若々しさ、凜々しさ、誠実さ、実直さ、そしてその端正なたたずまいからは想像をはるかに超える力強さに、心からシンパシーを感じている〉(「We Believe」06年12月号)
議員になってからもツイッターには礼賛の数々が。
〈超人的な日程に畏怖の念を懐(いだ)きます!! 〉(13年7月15日)
「陣営スタッフがウグイス嬢に対し、報酬として3万円を支払う約束をした。これは公選法で定められた日当の上限である1万5000円を超えており、スタッフは買収約束の容疑で逮捕され、略式起訴されました」(前出・県連関係者)
“ビジネス右翼”が急増中
安倍首相に近い保守系議員が嘆く。
「彼らが生き残るためには、安倍首相に気に入られて、優遇してもらうしかない。例えば、近畿選出の野党議員だった杉田水脈氏は、保守的言動を安倍首相に気に入られて、自民党中国ブロックの比例に名簿登載され、当選した。安倍政権が長期になるにつれ、保守的言動を過激化させる“ビジネス右翼”が増えています」
「(照会は)当然だと思いますし、これすらも問題で、圧力だとすると国会議員の仕事は成り立ちません」
日本航空学園の国有地取引への関与については「まったくの事実無根」とした。
対面取材に応じた和田氏はこう語った。
「手元に太田局長の経歴のメモがあったものですから、ちょっとやってしまった。虎ノ門ニュースの発言は、ワイドショーから攻撃される中で、メンタルを強くしていかなきゃいけなかったので。『総理を支えようとああいう質問をしたんだ』くらいは書いてもいいですよ。ただ本当に反省していて、発言は全て撤回しました」
池田氏には、先週から取材を申し入れていたが、一切回答はなかった。
和田氏の質問を「よかれと思って言ったのかな」と他人事のように語っていたという安倍首相。
「首相は直接指示をしないが、周囲が忖度して実行するのは、森友問題と同じ構図です。そして、忖度した人物は評価され、難色を示した人間は飛ばされる。結局、親衛隊の跳梁跋扈は安倍首相自身が生み出しているのです」(別の政治部デスク)
今や、安倍首相の体質そのものに国民の厳しい目線がそそがれている。
これ「安倍親衛隊の恥ずかしすぎる素顔【全文公開】」と題した文春オンライン3/29(木) 5:00の配信記事である。