今度の前川前文科次官の官邸の“圧力”暴露 安倍独裁政治への挑戦か?

「黒を白にしろと言われているようなもの」――。加計学園をめぐる疑惑で、安倍政権からの“圧力”を暴露した前川喜平前文科次官。「よくぞ言った」と国民は拍手喝采だが、霞が関からも「前川前次官に続け」の声が出ている。官僚たちは、恐怖政治で官僚組織を従わせようとする安倍官邸の強権的手法に呆れ、軽蔑し、愛想を尽かしている。一斉蜂起は時間の問題だ。
 26日、菅官房長官は前川氏が存在を証言した文科省の“総理のご意向ペーパー”について、改めて信憑性を否定した上で、出会い系バー通いの話題にすり替えた。「教育行政の最高責任者がそうした店に出入りし、(女性に)小遣いを渡すことは到底考えられない」とコキ下ろしたのだ。
 それにしても、犯罪行為でもない醜聞が急に飛び出し、それを国の権力者が一方的に断罪する光景は異常だ。26日の日経新聞1面のコラム「春秋」は、〈まさか、平清盛が都に放ったという「かむろ」のごとき密偵が、東京の盛り場をうろついているわけでもあるまい〉と皮肉交じりに指摘した。
「かむろ」とは、平清盛が平家の悪口を言う連中を捕らえるために雇った少年スパイ集団のこと。日経のコラムは冗談とは思えない。前川氏は出会い系バー通いについて、「昨秋、首相官邸の幹部に注意された」と明かしているが、その人物とは警察出身の杉田和博官房副長官。どうやって“ネタ”を拾ってきたのか。
「昨年から警視庁は東京五輪対策として『盛り場総合対策本部』を設置し、目を光らせています。前川氏はたまたま網に引っ掛かったのかもしれませんが、当局にマークされていた可能性も捨てきれません」(捜査関係者)
 前川氏が文科次官に就任したのは昨年6月。当初、ある官邸幹部は「あいつどんなヤツ?」と番記者などに探りを入れていたというが、しばらくすると「あそこ(文科省)は人の言うことを聞かない」などと文句を言うようになったらしい。それが文科省加計学園獣医学部開設を認可しないことだったかは分からないが、今年1月になると突然、政府主導の調査で文科省天下り問題が発覚。前川前次官は瞬く間に引責辞任に追い込まれた。一連の流れを知った他省庁の官僚たちは震え上がったという。
 
内閣人事局を潰し、人事権を取り戻せ
 イラク戦争反対を訴え、外務省を「解雇」された元レバノン大使の天木直人氏がこう言う。
「すべての元凶は、3年前、審議官以上の役職に官邸が直接決定権を持つ内閣人事局を安倍政権が発足させたことです。人事権を掌握された官僚組織は官邸の意向に従うイエスマン集団に成り下がってしまった。しかし、出世のために黒を白と言うしかない現状に強く不満を持つ官僚は多い。そんな状況で、前川前次官は『行政が歪められるわけにはいかない』と反旗を翻したわけです。どんな省庁であれ、次官経験者の言葉は官僚にとって重みがあります。前川氏の醜聞が流れていることについて、官僚たちは官邸に不信感を募らせていると思う。いずれ、官僚たちの不安と不満が爆発し、霞が関で“一揆”が起きるでしょう」
 安倍首相も平清盛と同じような末路をたどることになるかもしれない。
 
 
これ「安倍官邸に不満爆発 前川氏の反旗で官僚の“一揆”が始まる」と題した今日28日の記事である。
 
 
内閣人事局が設置されたのは2014年(平成26年)530日である。また自民党の総裁任期延長が決まったの20173月5日である。これはどういう意味か?つまり任期を現行の「連続2期6年」から「連続3期9年」に延長する党則改正をしたと言う事である。これは見方を変えれば、行政組織を自分らの胸先三寸で決められるよう先の先まで読み、正に長期独裁政権を目論んだ、言うなれば「官僚主導」から「政治主導」への転換に見えるが、そんな生易しい物ではない。安倍首相の長年の夢の実現、憲法改正への布石の一歩と言える。スローガンを掲げそれにまっしぐらに向かうは確かに政治の何々だが、例えそうであっても、やっていい事と悪い事がある。戦前からの歴代の政党政治の内閣は、民主主義を掲げる戦後政治を敬い気遣って来て、さすがにそこまではやりたくてもやらずに来た事は、政治に興味を持ってた者は良く知っている。それがどうだ安倍政権はそれをも打ち砕き、ドイツのヒトラーをも超える独裁政治を狙い、実現したのである。そんな人間には史上の評価等貰える筈等ない!不思議なのはそこまでやられても怒らない国民心理である。それもマスコミを使った懐柔政策なのか。