大震災において唯一被災した国会議員平野達男氏、岩手県知事選立候補とり辞めたの理解しがたい 武士を捨てるのか!

 岩手県知事選(20日告示、9月6日投票)に出馬表明していた平野達男参院議員(61=元復興相)が、7日になって立候補の取りやめを表明した。前代未聞の敵前逃亡である。野党統一候補の現職・達増拓也知事(51)に、ダブルスコアをつけられていたからだが、これでハッキリしたことがある。いよいよ、安倍官邸は死に体だということだ。 

  民主党政権で復興大臣まで務めたくせに、自民党の支援で県知事選に挑んだ平野氏は今年4月、「県民に選択肢を示す」なんてイキがっていた。担ぎ出したのは自民党二階俊博総務会長と、小沢一郎氏を裏切った元秘書・衆院議員だった高橋嘉信氏だ。小沢氏と決別した平野氏を知事選に擁立し、小沢王国の弱体化を図ろうとしたのだが、そのもくろみは、もろくも崩れた。 
 民主党を裏切り参院でも無所属だった平野さんはその節操のなさが呆れられ、国会では居場所がありませんでした。県知事になれば一国一城の主になれるし、権限と予算も集中する。“自民党が全面支援する”という二階さんらの甘言にのせられ、知事選に手をあげたようです。動機が不純だったからか、地元支持が広がらず、そこに安保法案の逆風も重なり、気がつけばダブルスコアの劣勢に追い込まれてしまった。平野さんも出馬取りやめのタイミングを探っていたようです」(地元関係者) 
 最終的に平野氏の首に鈴をつけたのは安倍官邸だ。安倍首相は今月5日、裏で糸を引いている二階氏を官邸に呼び、40分間にわたり会談をした。そこで平野氏の出馬断念を促したと永田町ではいわれている。 

  安保法案への反発から安倍政権の支持率は急落している。9日投開票の埼玉県知事選は自民党候補の敗北が濃厚だし、平野氏辞任に伴う参院補選で負けたら3連敗を食らう。だから、“負け戦”がハッキリしている岩手県知事選で不戦敗を選び、とりあえず参院の味方の数を確保する道を選んだのである。

 安倍自民党は、面かじいっぱいで最悪の危機を回避したつもりかもしれないが、まったくの逆だ。メルトダウンがいよいよ始まった。政治評論家の山口朝雄氏が言う。   

 岩手県知事選は安保法案の是非を問うまたとない機会だったのに、安倍首相はそれを奪ってしまいました。国民感情を逆なでし、ますます支持率が下がると思います。しかも“選挙に勝てない”と認めて不戦敗を選択した安倍首相は、もう解散総選挙なんてできっこない。解散カードを失った首相は求心力が急落し、身動きが取れなくなる。“安倍おろし”が始まるのは時間の問題でしょう。岩手県知事選のように野党が共闘態勢で追い込んでいけば、政権は瓦解する。それを不戦敗で認めてしまった」 
  このところ、お仲間やチルドレンの放言が続く安倍首相は、ただでさえ防戦一方だ。負のスパイラルは今後、間違いなく加速していくことになる。
  
これ「岩手知事選は敵前逃亡 安倍自民党メルトダウンが始まった」と題した日刊ゲンダイ8月8日の記事である。
  
 元々小沢寄りのゲンダイだからいくらか割り引かないといけないが、ほぼこの通りだろうと思う。
 日本人が一番嫌うのはこのような嘘をつくことである。特に政治屋はウソをつくのは商売とは言え、こんなあからさまが一番いけない。私事的には小沢一郎好きだが、大震災において失敗してしまった。岩手県民を別にすれば、こんな無節操をせず、戦えばよかったのにと思う。何故なら震災における支持を失った小沢一郎は以前ほどの力は無い。それに引き替えこの平野さんはその震災において唯一被災した国会議員である。どうしてやめたのか私には理解できない。例え負けようともである。幕末の志士坂本竜馬は死するとき前のめりで死にたいと言った。それが武士と言うものである。国会議員って武士ではなかった?