介護職員不足 今こそUターン、Jターン、Iターンを

■退職次々、入居を停止
  東京都心にある特別養護老人ホーム(特養)は、昨年9月から新たな入居者の受け入れをやめた。11月からは在宅で介護を受ける高齢者を一時的に預かるショートステイもやめた。施設長は「介護職員の相次ぐ退職と採用難のダブルパンチ。入居希望者は大勢いるのに申し訳ない」と話す。
  「心も体も疲れ切り、もう続けられません」。一昨年秋、30~40代の職員3人が相次いで退職したのが職員不足の始まりだった。
  この特養では入居者の定員約60人に対して常勤とパートなど約30人の職員がいた。3人がやめた穴をうめるために休日出勤が増えるなど負担が増すと、あとを追うように1人また1人とやめ、昨年夏までに10人余りが退職してしまった。
  職員は土日など決まった休みが取りづらく、夜勤も多い。入居者の体調の変化に気を配り、けがなどをさせないよう、いつも注意していなければならない。
  年収は勤続6~7年の常勤職員で450万円ほどだ。都内の特養でも高いほうだというが、職員を引き留められなかった。
  景気が回復するにつれてほかの職種の求人が増え、給料も上がった。この特養をやめた職員の半数近くは、電気設備会社の営業や小売店の販売など介護と関係のない仕事に転職した。
  職員の補充も難しくなっている。退職者が出るたびにインターネットの求人サイトや新聞広告で募集したが、応募はまったくなかった。派遣会社などからのべ約20人を受け入れたが、介護経験の浅い人が多く、5人しか残らなかった。
  都内などで五つの特養を持つ社会福祉法人は4月、東京23区内に六つ目の特養を開く予定だ。ところが、80人必要な職員がまだ約20人しか確保できていない。
  この法人の施設長は「集まった職員で対応できる利用者数に絞って部分開業するしかない」と嘆く。
  今年春に卒業する学生を採用しようと昨年1月から福祉専門学校などを回ったが、手応えがなかった。結局、内定者はまったく畑違いの学生が1人しかいない。5年前に特養を開いた時は10人採用できたのに、様変わりしてしまった。
  中途採用も難航している。ハローワークや求人誌などで募集しても反応がほとんどなく、施設長は「面接に来てくれれば、採用する」という。厚生労働省東京労働局によると、昨年10月の東京23区内の介護職の有効求人倍率は5・81倍に達している。
  ■他職種も求人、パート争奪
  介護職員不足は東京だけの問題ではない。
  名古屋市内にあるデイサービス事業所は1月いっぱいで閉じる予定だ。長く事業所を管理してきた職員が60歳を機に退職することになり、新しい管理者のなり手がいないからだ。パートを含め職員8人の小さな事業所だが、最近は職員を補充するのもままならない。経営者は「この2年ほどハローワークなどに求人を出してきたが、1人も採用できなかった。事業所を閉じるのは仕方がない」という。
  愛知県は介護職の昨年10月の有効求人倍率が3・96倍になり、東京都に次いで高い。パートだけみると5・01倍とさらに高く、職員数を維持するのも厳しさを増している。ほかの職種の雇用が増えたり給料が上がったりして、パートで働く人の取り合いが激しくなっているからだ。
  自宅で暮らす高齢者にヘルパーを派遣する訪問介護事業所は、パートのヘルパーに頼ることが多い。地方でもヘルパーの確保が難しい例が出始めた。
  全国的に事業所を運営している訪問介護会社は今年春、徳島市宮城県気仙沼市で隣接する事業所どうしを統合する。パート職員が事業所の管理者を務めてきたが、責任が重く、なり手がいなくなった。
  介護で働く人が入る労働組合「日本介護クラフトユニオン」の染川朗事務局長は「全国で施設の一部閉鎖などが広がっている。訪問介護のヘルパーが減り、サービス提供を断る事業所もある。サービスを受けられず、介護保険料を払うことに疑問を持つ人が出るのではないか」と心配する。
  ■給料アップ、見方は対立 介護報酬下げめぐり
 都内にある福祉専門学校は今年度、介護福祉学科の定員40人に対して33人しか入学者がいなかった。定員割れは5年ぶりという。「介護職はきつい仕事のイメージがあり、親も高校も生徒に勧めなくなっている」と学校長は話す。
  日本介護福祉士養成施設協会によると、介護福祉士を養成する専門学校・専修学校は2008年度の434校をピークに13年度は378校まで減った。全国の総定員数に占める入学者数の割合は7割に満たず、学校の閉鎖も続いている。
  政府は今春にも、介護保険から特養などに支払う介護報酬を全体で2~3%下げる方針だ。財務省は、特養を運営する社会福祉法人が介護報酬をためこんでいるとして、報酬を下げても介護職員の給料を上げられると主張する。財務省の試算では特養1施設あたり3億円を超える「内部留保」があるという。
  一方、東京都内にある社会福祉法人の役員は「都市部は仕事が多く、ほかの職業のほうが給料が高いので人材の確保が難しい。給料を上げたくても介護報酬が増えないと簡単には上げられない」と訴える。都市部は物価も高く、特養の内部留保は少ないという。
  (本田靖明、松浦新)
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これ「(報われぬ国 負担増の先に)介護職離れ、負の連鎖 低待遇や負担敬遠―職員減りしわ寄せ」と題した朝日新聞デジタル 1月5日(月)5時30分配信 (有料記事) である。

 この記事の如く、これは政治の失敗による歪そのものである。何の事無い政治と行政がムダな努力で机上に偏った産物そのものである。
 「大都市一極集中の是正」これ何時から叫ばれて来たのか。もう一昔も前になるのではなかろうか。これに政治は以来一言も応えていない。チャンスはたった一度だけあった。そう1995年(平成7年)1月17日(火)に発生した阪神・淡路大震災だった。あの時は政治が日本国宰相が交代して不慣れな社会党の党首に代わっていたから、特に混乱して悪い前例を作ってしまった時だった。だからこそ政治と行政が一体となり今後を見据えた国のあるべき姿をと思っていた矢先に、もう4年前になってしまったが3.11東日本大震災に遭遇してしまった。だが1923年(大正12年)の関東大震災規模の地震がが大都市東京にいつ起きても不思議ではないところに来ているのである。今こそ「大都市一極集中の是正」を解決すべく、「遷都」と相まって政治と行政が動かねばならないのである。政党が政局に勤しんでる暇等無いのである。
 話を戻そう。一時期流行った「Uターン、Jターン、Iターン」を見直すべきではなかろうか。
 私も身障者であり、常に介護施設を利用してる。たまにはリハビリを兼ね、2~3か月位入院する事があるが、確かに気が付かない位だが、職員の数僅かだが減ってるように感じてる。すると自ずから空きベットが増えたような気がしてる。地方の大都市でもこの通りだから、大都会では当然であろう事は想像に難くない。私は地方の小都市に暮らしているが、介護の職員は不足する事は無い。それよりも子育てが終わりに近づいた、30~40歳代の若者(?田舎ではこう呼ぶ----笑い)が職探しに奔走してる事も事実である。
 思うに、大都会で計画してる介護施設、田舎でやったらどうだと言いたい。前記したように職員に悩む事なく、逆に従来より仕事が無く、「Uターン、Jターン、Iターン」出来なかった若者がわんさか帰って来る。これ等、「大都市一極集中の是正」そのものが解決出来、尚且つ懸案の「遷都」も実現出来一挙両得と言えまいか。私はこれを提言したい。