製薬会社と医療施設の癒着それは現代医療の倫理観の欠如である

 製薬会社ノバルティスファーマが販売する降圧剤「ディオバン」の臨床研究データ操作事件で、ノ社元社員、白橋伸雄容疑者(63)=薬事法違反(誇大広告)容疑で逮捕=が、京都府医大の臨床研究で、ディオバン以外の既存薬を投与した患者グループの脳卒中発生数を約20人水増しし、ディオバンの約2倍になるよう改竄(かいざん)した疑いのあることが13日、関係者への取材で分かった。
 実際は既存薬との発生数の差はほとんどなかったが、データ加工でディオバンの優位性を捏造(ねつぞう)していた格好だ。東京地検特捜部は悪質性が高いとみており、改竄の動機を調べている。
 関係者によると、京都府医大の研究には31病院が参加し、平成16年1月に始まった。ディオバンと既存薬をそれぞれ約1500人ずつ、計約3千人の高血圧患者に投与し、降圧効果とともに脳卒中や急性心筋梗塞など合併症の発症率を比べた。各病院は患者データを学外のデータセンターに登録。センターに集まった段階では、脳卒中の発生数はディオバングループと既存薬グループでほぼ変わらずそれぞれ約25人だった。
 だが、白橋容疑者は元同僚でもあったデータセンターの管理者に依頼してメールで患者データを受け取ると、既存薬グループの発生数を操作し46人に水増ししたという。
 この解析結果などを基にして、京都府医大は21年8月、ディオバンで「高血圧が関わる脳卒中などのリスクが45%低下した」とする主要論文を欧州心臓病学会誌に発表した。23年には、主要論文を補足した論文を英医療誌に掲載。ここでも脳卒中の発生数は「46人」で、主要論文で用いられた改竄データがそのまま転用されていた。この補足論文での虚偽の記載が白橋容疑者の逮捕容疑となった。
 一方、白橋容疑者はデータセンターの管理者に対して「自分はデータを受け取っていないことにしてほしい」などと要請。厚生労働省などの調査に自身の関与を話さないよう口止めしていた。

これ「脳卒中 既存薬発生数、倍に水増し ノ社元社員 ディオバン優位性捏造」と題した産経新聞 6月14日(土)7時55分の配信記事である。

 私はこのての事件にはそんなに驚いていない。何故ならこの病気で色んな病院施設で入退院を繰り返したから、ほぼ内情は解っているからである。恐らく国民の方々の大半は皆ではないだろうが、病院の医師や看護師さんのお世話になり、実際の現場の大変さを理解してるから、病院とはそれなりに神聖なところと考えるいるのではないだろうか。でも私みたいな兵(つわもの)(笑い)になれば、どう言う訳か表と裏がハッキリ解ってしまって、もう慢性化しちゃってる。(笑う)
 記事に戻れば、こんな事等日常茶飯事と言って良い。だって病院側から見れば、よほどの堅物以外は、患者等お客さんにしか見てないのである。悪く言えば工場の流れ作業の部品でしか無い。真に患者の病気を真剣に考えてる医師等、思っていても、経営側から言われれば、最初は正義感で反発するが、所詮は商売、病院の従業員なのである。最近の少子高齢社会の恩恵をまともに受けて、忙しく1,2分診療等当り前になっているのである。それでも医療商売の損益分岐点には遠く及ばず、大概は赤字経営であり、その補填を、地域住民のためとの「錦の御旗」で関係自治体より、協力金を頂いて何とか辻褄(つじつま)を合わせているのが現状である。だからこそ隙あらばと称し、製薬会社と組んで、我々患者をモルモット代わりにして臨床データを取るために新薬漬けにすれば、製薬会社からの臨床データ作成料や薬代として医療費が頂だけるのである。だからこそ、医療費の高騰を招くのであり、これの繰り返しである。医療関係者全部ではないだろうが、あらかたはこの通りと言って間違いはないと私は確信してる。現代医療は決して患者の為に非ず。それは医療施設の為にあると言うのが私の入退院の結果の教訓である。