製薬会社が医師らに4827億円提供の報 これが医学会の常識であり医療費の高騰の原因でもある

 2013年度に業界団体「日本製薬工業協会」に加盟していた70社と加盟社の子会社2社が、12年度に医師や医療機関に提供した資金の総額が4827億円に上ったことが分かった。国の医療分野の研究開発関連予算1955億円の2・5倍にも上る。降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で問題になった奨学寄付金は346億円だった。各社が製薬協の新ルールに従って順次公開した金額を毎日新聞が集計した。製薬業界から医師に流れた資金の全体像が明らかになったのは初めて。
 4827億円の内訳は、新薬開発のための臨床試験費用など研究・開発費2471億円▽研究室への奨学寄付金や学会への寄付金など学術研究助成費540億円▽医師個人への講師謝礼や原稿執筆料など270億円▽医師を集めての講演会や説明会の開催費など情報提供関連費1428億円▽接遇費など115億円。
 医師が企業から受け取った資金については、国や学会が情報開示を促してきた。製薬業界でも透明化の必要性を認める声が強まり、昨年度から公開が始まった。【河内敏康、八田浩輔】

これ「製薬会社:72社4827億円提供 医師らへ??12年度」と題した毎日新聞 4月6日 東京朝刊の報道である。

 私は2年前くらいの2012年07月09日に「医療費の高騰 病院に昼近くにたむろする医療営業者も同罪か」と言う記事を書いた事がある。その前の2011年10月14日には「医療費の高騰は国破綻の第一条件?」と言う記事も書き、医者と製薬会社の持ちつ持たれつの関係が、間接的にこの日本の医療費の高騰を招いているとも書いたが、この記事を読むまでも無く、依然とそれが直らず続いている事を物語っている。
2013年03月01日はに「病院患者はモルモットである 」とも書いた。
 参考までに上記記事を読んでもらえば、私の言いたい事解かってもらえると思うが、この日本国の国民性とでも言おうか、「持ちつもたれつ」の精神が強過ぎるのである。時と場合によってはデメリットになる。特に懸案の医療費にはである。
 私も何度もの入退院を繰り返してみて、本当にそれが良く解かったと言って良い。今の医療は、国民と患者のためでは無く、何の事無い医療施設の為にあると言っても過言では無いのである。この根源は何にあるかと言えば、行政の役人が自らの責任強化と責任回避のために作った法律と言う「規制」にあるのが実態である。これらを緩和すれば、ハッキリ言えば医療費は半分になる。これは医療の現場を見た者にしか言えないし解からない事である。先日何かの週刊誌で読んだが、日本薬剤師会の会長さんと言われる方が言った「薬を止めれば・・・・・・・・・・」云々である。とにかく最近の薬の多さは異常である。医療施設の維持には患者の多少が影響する。だがそれを薬の処方で補っているのである。日本古来の無尽の形である医療保険が、諸悪の根源とも言え無くも無い。要するに「皆で渡ろう赤信号」的で自己責任上の全額負担ではない、保険医療で個人負担の3割で済むからである。ところが行政の役人側に言わせれば自由にすれば「歯止めが利かなくなる」と言ういつもの役人言葉で片付けられてしまう。でもこの保険医療、中には何割かの方たちは、自分は病気と病院にかかっては居ないのに、医療費を健康保険税と言う形で負担しているのである。その方たちに言わせれば、医療費の高騰は我々の責任ではない、どうしてくれるのだと言うし言われるだろう。ある意味医療はそう言う方々のお陰で成り立っていると言う事を忘れてはいけないのである。しかし、医療関係の方々は、行政から医療施設、そして製薬会社皆勝手で、自分の事しか考えていないのが現状である。これではいつまで経っても医療費は右肩上がりで続き、少なくとも数年でこの制度は破綻すると思われる。それらを考えるのが行政のトップである政府と立法府の国会議員の仕事である筈である。「集団的自衛権の行使」等にうつつを抜かしてる場合ではないのである