「集団的自衛権行使」問題に避けたい公明党、にじり寄りたい橋下、石原両新党やはり与党は蜜の味?

 安倍晋三首相は9日午前の参院決算委員会で、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更について「今、与党において議論しているところだ。議論が整えば閣議決定を行う」と述べ、公明党との合意を得て、22日の国会会期末までに閣議決定したいとの考えを重ねて示した。民主党江崎孝氏への答弁。
  菅義偉官房長官は9日の記者会見で、自民党高村正彦副総裁が政府に対し、閣議決定の原案を示すよう求めていることに関し「要請に基づいて、対応していきたい」と表明。首相は8日、谷内正太郎国家安全保障局長らを公邸に呼び、与党側との文言調整を急ぐよう指示した。
  一方、自民党の高村副総裁は8日、記者団に対し、行使容認に慎重な公明党の理解を得るため、歯止め策となる「指針」を策定するよう政府側に求めたことを明らかにした。高村氏は「公明党の了解、今国会中の閣議決定集団的自衛権の明記を可能にしようと、最大限努力している」と強調した。【宮島寛、佐藤慶、阿部亮介】

これ「<集団的自衛権>高村氏、歯止め指針要請 公明の協力促す」と題した毎日新聞 6月9日(月)13時9分の配信記事である

 「集団的自衛権行使」問題、創価学会の態度表明以来この問題を避けたい公明党と、この機に乗じて与党入りしたい維新分裂後の橋下・石原両新党、公明党にとって代わりたい思惑がにじみ出て来た。やはりいつの時代も権力者(予算を握る与党)の味は忘れられないと見える。行政と統治機構の改革は結党以来の信念だった筈だが、分党騒ぎで、忘れ去られてしまったみたいである。その間にも霞が関はジッと成り行きを見ている。それはさなががら、戦国時代の関ヶ原の小早川に似ている。民主の時代より「官僚主導」を国民向けに「政治主導」に転嫁せしめる仕草を呈している。
 民主が旧来の慣習を破り、やれたかやれないかの良し悪し別に、旧来の手法に戻してしまった自民党がまたもや、予算を握る与党を再現したがため、それなりの野党「維新」が分裂した因は正に自民党にある。要するに与党は「金のなる木」であり「与党は蜜の味」を見せつけた安倍政権の与党の強さだった。
 いずれにしても民主主義の本質はさておき百戦練磨の小沢一郎を失った民主党のだらしなさが際立った事は紛れもない事実である。残念至極である。
 戦国の世に二度と無い逸材「織田信長」を失った日の本(もと)の国が徳川家康と言う、独善の人間に牛耳られ、「鎖国」と言う暴挙で日本国を300年遅らせてしまった事に似てはいまいかと私は思っている。この現世に菅直人と言う最低の宰相を抱いてしまった民主の政権を反面教師として、より日本を強くとの思いが安倍首相の背中を押したのかも知れない。だとしたら政権交代はより政治を悪化させた権化と言える。