「ライバル政党との競争無くして健全なる国家無し」テレビ東京の経済ドキュメンタリードラマ「カンブリア宮殿」でのコカコーラの会長兼CEO ムーター・ケントの主張

 私はこのテレビ東京の経済ドキュメンタリードラマ「カンブリア宮殿」が好きで、私の方では週遅れで民放で放映してるのを見ている。この他に「ガイアの夜明け」等もあるが、以前の「ルビコンの決断」以来のファンになっている。
 この「カンブリア宮殿」、日経トーク・ドキュメンタリーで毎回企業人を招いてのトーク番組である。進行役は作家村上龍と女優小池栄子である。今回はかの超グローバル飲料企業コカコーラである。その会長兼CEO ムーター・ケント氏である。
 
そのコカコーラ 2012年売り上げは4兆8000億円である。

2012ソフトドリンク世界シェア
 コカコーラ 22.9%
 ペオウシコ 10.7%
 ダノン   5.1%
 ネスレ   3.8%
 
ザ・コカコーラ カンパニー会長兼CEO ムーター・ケントが2008年に就任してから、売り上げが300億ドルを越え2012年には5兆円近くにまで増えた。また彼は2020年までに世界の販売規模を2倍にすると言う。
 彼の仕事人生はトラックから始まった。朝4時に台車にコカコーラや様々な飲み物を載せてトラックにそれを積んでスーパーに運んだそうである。そしてトラックから製品をスーパーに運び込み店頭に並べる。それが彼の新人時代であった。彼のリーダーにふさわしいと思われる人物像は世界中どこに居ても居心地の良さを感じる人だそうだ、そして沢山の言語を操る人で、全ての文化に敬意を払う事が出来るいわば世界市民だと言う。彼は下積みから仕事を始めて1ドルの行方がどうなるかを学ぶ日々が好きな人間だった。だから今も世界中何処へ行っても必ず地域の店を見に行き、自分達の企業文化を一言で言うと、「現場を愛する」と言う事だと思って居て。机に座っていては何も学べないとも言っている。

小 池「ライバルのペプシコーラについては、どう思われますか。」
ケント「いつも言ってる事ですが、どんな事にでも競争は必要です。競争こそが企業を健全にしてくれます。競争の何が良いかと言うと、我々や関連する全ての企業に活力を与えてくれるだけでなくハングリーにさせてくれる事です。競争があれば、サービスのレベルも高まるでしょうし、ブランドも強くなります。だから競争は良い事なんです。
 成功するには一生懸命努力して、顧客ニーズを理解しようとする事が必要ですが、それには競争が無くてはならないんです。むしろ競争が無い状態の方が私は心配です。」
村 上「コカコーラも現場主義ですか?。」
ケント「私はいつもコカコーラの社員に言っています。
「常に前向きな意味で不満であれ」と、満足しきってはいけないのです。それは「成功し続ける」のに必要な事なんです。成功する事自体難しいですが、「成功し続ける」事ははるかに難しいのです。コカコーラカンパニーのトップとしてまた  パートナー企業も含めた全体のトップとして私の一番の責任は、この「成功を繰り返せる」環境を整える事だと思っています。」
 私はこの番組を見てて感じた。このまま自民党に独走を許すととんでもない事になる。宮澤内閣が倒れてから選挙制度小選挙区制になり、政権交代可能な2大政党制の時代がやって来た。少なくとも米国に似た自然主義の文化が築けるとも思った。がしかし、民主党の破綻によって、何の果実も得ないまま終わってしまった。
 ここでコカコーラ会長兼CEO ムーター・ケント氏の言葉を借りれば、「競争なくして健全なる企業無し」つまりライバル政党との競争無くして健全なる国家無しと言えるのではと思った次第である。残念ながらこのコカコーラ会長兼CEO ムーター・ケント氏の様な、政治人我日本国には居ないのが誠に残念の極みである。