特異な公僕 警察署員の考えられない程度の低さ

 大阪府警泉南署の警察官が今年6月、国内で有効な台湾の運転免許証を持っていた台湾籍の50代女性を、道路交通法違反(無免許)の疑いで現行犯逮捕していたことが、捜査関係者への取材で分かった。同署は誤認逮捕だと気付いて、約40分後に女性を釈放した。府警は「免許証の確認など慎重にすべきだった。再発防止に努めたい」としている。
  捜査関係者によると、現行犯逮捕したのは同署地域課の30代の男性巡査長。巡査長は6月26日、同府泉南市幡代1の府道交差点付近で上司の男性警部補と交通取り締まりをしていた。午後4時50分ごろ、女性が運転する乗用車が交差点の赤信号を無視したのを確認し、停止させた。
  免許証の提示を求めると、女性は台湾で取得した有効期限内の免許証とともに、それを日本語に訳したものを示した。しかし、日本語が話せない女性は巡査長に「ノーライセンス」と言ったという。
  巡査長はこの言葉を聞いて無免許運転と判断した。日本での居住地も説明できなかったことから、午後5時21分に女性を現行犯逮捕し、同署に移送した。
  しかし、他の署員や府警本部が調べると、女性が持っていた台湾の免許証は国内でも有効と分かり、すぐに女性を釈放した。信号無視については、交通反則切符(青切符)を交付した。
  日本と台湾は、お互いが発行した運転免許証を有効にする取り決めを交わしている。有効期限内の免許証があれば、相手側の言語の翻訳文の携行を条件に、入国から1年以内は車の運転ができる。
  女性は今年6月中旬に短期滞在の資格で入国し、神戸市内の知人宅に滞在していた。当日は別の知人の車を運転していたという。
  府警では、北堺署が窃盗事件で男性を誤認逮捕した問題が起きている。
 

これ「<大阪府警>また誤認逮捕 「無免許運転」40分後釈放」と題した毎日新聞 8月3日(土)2時31分配信の記事である
 

 「極めてずさんな捜査だったと言わざるを得ない」。誤認逮捕の発覚を受けて取材に対応した府警幹部は苦渋の表情で話した。
  “落とし穴”は犯行時間にあった。現場のガソリンスタンドには(1)販売記録に記載された時間(2)防犯カメラの表示時間(3)給油機本体の表示時間-という「3つの時計」があった。
  それぞれ正確な時刻とずれている可能性があったにもかかわらず、事件を担当した北堺署は都合のいい時間だけをつまみ食いしていた。「防犯カメラの表示を標準時に置き換える捜査は当然やらなければならないが、不十分にしか行われていなかった」(府警幹部)という。
  男性の弁護人を務める赤堀順一郎弁護士も大阪市内の事務所で会見。警察の捜査を批判する一方で、地検堺支部について「警察が作成した証拠書類を精査することなく、起訴した責任も重い。防波堤としての役割をまったく果たしていない」と指摘した。
 

こちらは『大阪府警 誤認逮捕 幹部苦渋「極めてずさん」』と題した産経新聞 7月20日(土)15時15分配信の記事である。
 

拙ブログで紹介した「警察の事件捜査に思う」
http://blogs.yahoo.co.jp/reikun11/14389940.html
 
 このどちらも記事も職域の法律や法令、通達等を理解してれば防げたであろう単純な事件である。それさえも解からないて言うか、その程度しかない現状の警察署員の意識の低さである。最初に紹介した当社のコソ泥の時と同じで、それだけしかしかない警察機構の酷さが際立ってると私は思っている。全国の警察機構の末端である交番当りがそうであろう。ところが所によっては交番の巡査、本当に親切で警察の鏡と言われているところもあるらしいが、一般的にはやはり程度が低いらしい。
 日本の警察小説に『臨場(りんじょう)』と言うのがある。横山秀夫の小説だ。内野聖陽主演によりテレビ朝日系列で最近テレビドラマ化されたが、見たことがあると思われるが、文字通り事件現場に臨む事であるが、現場に全てが凝縮されていると言う事である。つまり、空気のある地球上全てにおいて重力が存在する。ならば全ての行動が重力加速度gによって物理的に証明されると言う事である。解かりやすく説明すれば事件現場に於いて殺人事件等発生した場合は、その凶器の使用の有無、使用された凶器の種類、どの方向からか、どんな強さで云々まで、現代の科学捜査は全てその物理でもって証明出来る時代なのである。その時代に、国民を守る最前線に配置される警察機構の末端の署員がこの体たらくでは、とてもじゃないが、当り前の給料を貰ってる事がそもそもおかしいのである。
 私は口を酸っぱくして糾弾してきたが、国内においての公僕の組織として、私はこの警察機構と教育委員会による教育機構のこの二つが今後の改革の最前線に置かれる事請け合いである。
教育機構については後日に譲りたい。