政治の派閥とグループ どこがどう違う?

 私事で悪いが明日、所要で朝早く出遅く帰るので明日予定の記事更新今致しました。
 
 昨日前原グループ玉木雄一郎なる民主党議員がLiveDoor BLOGOSで発表された自身のブログであるので、下記に紹介して見たい。
 
 
今朝の新聞各紙に、「若手の不満」と題して、私の発言とされる以下のコメントが掲載されている。「グループはリーダーを総理にするために存在するはずだ。前原氏が出ないなら私は自分の思う人を推す。グループで野田氏を支持するとなっても従わない。」
こうした報道振りに、私は、正直、当惑している。というのも、私は会合での発言に関して、取材を受けていないからである。少なくとも、「グループで野田氏を支持するとなっても従わない。」などという発言を私は一切していない。ただ、昨日の会合に出ていて、違和感を抱いたことは事実だ。私が感じた違和感は、参加者から、「来年9月の代表選挙まで、前原さんを温存すべきだ。」といった趣旨の発言が相次いだことだ。総理という地位は、公の器である。グループの論理や、個人の論理でたらいまわしすべきものではない。ましてや、今は、東日本大震災の発災を受けた歴史的国難の時期である。
この一年間は、野田さんか誰かにやってもらって、その後で、国民的人気の高い前原さんに登場してもらう。こうしたやり取りが、国民にどう映るか、私たち永田町の住人は、もっと想像力を働かさなくてはならない。国民は、今回の民主党代表選挙を冷めて見ている。総理になる順番を決めておくような余裕は、今の民主党にも、日本にもないはずだ。もし、前原さんが、日本の現状に危機感を覚え、命懸けで取り組む覚悟があるなら、今回、出馬すべきだと私は考える。一年間だけ野田さんに総理をやってもらった後で、前原さんに譲ってもらうと考えているなら、それは、野田さんに失礼だし、そもそも国民に対して失礼である。私は、昨日の会合で、こうした趣旨を、前原さんご本人に直接申し上げた。そして、私たち民主党所属議員も、それぞれ属しているグループの論理を離れて、日本の再生のために、今、誰がベストなのかを虚心坦懐に判断すべきだとも申し上げた。グループの足し算、引き算で決まるような代表選挙にしてはならない。そして、新しく選ばれたリーダーも、所属グループや当選回数などに一切こだわらず、適材適所でベストメンバーを編成すべきである。場合によっては、現在の形で民主党が与党の立場にいるのは最後になるかもしれない。それなら、既存のしがらみを全て捨て去り、救国のためのベストメンバーを揃えるべきではないか。ベストメンバーで試合に負ければ、そのときは、潔くグランドを後にするしかないだろう。しかし、ベストメンバーでの試合を一度も見ることなく球場を後にしなければならないとしたら、これほど心残りのことはない。今こそ、民主党は、国民のために総力を結集すべきである。チームがバラバラで試合に勝てるはずがない。ベストメンバーで、常に全力疾走、常にフルスイング。今、民主党に求められているのは、甲子園球児のような必死のプレーではないか。誰かを、何かを「温存」できるようなチーム状態にないことを、もっと自覚すべきだと思う。
 
以上である.
 
 
 これを読めば今の民主党議員の大方も野党時代に批判していた「政党の派閥」、特に自民党の「派閥」を多かれ少なかれ容認している事が解かる。只、「派閥」を「グループ」に変えただけに等しい。特にこの方が言っている「グループはリーダーを総理にするために存在するはずだ。」の一言は正に自民党の「派閥」そのものである。単純に漢字をいかにも新しく違うと言うように、今風の横文字にしただけでは無いか。
 
 人間昔から三人寄れば派閥が出来る例え通り、ある意味自然と言はねばなるまい。私は決して「派閥」を悪い事とは言ってないし思ってもいない。むしろ逆で議員の先生方が、政治の勉強を切磋琢磨する上で必要で、下手に多党化し政治が不安定になるのを防ぐ事が出来歓迎したいと思っているほどである。
 
 私が言いたいのは、だったら何故「派閥」が駄目と否定するのかと言いたいだけである。この玉木議員が言うように「派閥」=「グループ」はその領袖をトップに押さんが為の集団である。だからこそ理由はどうあれ気の合った同士が一緒に行動するのである。問題はこのこの玉木議員が言うように「グループ」の領袖が行動を起こさないとどうなるか、それは政治の派閥史が教えてくれている。かっての自民党田中角栄が創設した「木曜クラブ」、あるいはそれから分派した竹下登の「経世会」、同じように首相候補を擁立しないまま、他派候補を担ぎコントロールする手法は、派員のフラストレーションを吸収出来ないまま衰退する事請け合いである。玉木議員はそれを言ってるのだと私は思う。これ正に自民党の亜流である。
 
 少なくとも今時代は刻々変わっているのである。
 
 元財務官僚の玉木議員、若いのだから耳年増になってはいけないと思い一言したためた次第である。