九州へのお墓まいりのリハビリ旅日記(宿編)

 平成19年暮れの病気以来の遠出である。
 この日のために必死にリハビリに励んだ。

 雨の日も風の日も(もちろん室内だけだからまずい表現か)1日も休まず片足体重掛け50回のストレッチ体操と、朝夕500mの自力歩行(補助具使わず)の計1kmのリハビリで、何とか外での歩行器歩行が可能になったので、意を決し亡き伯母の嫁ぎ先の菩提寺への墓まいり旅行を企画した。九州長崎県島原市への4泊5日の旅程である。行きは飛行機と船で、帰りは大学の旧友との再会のため新幹線での日程である。

 1. 宿編
 2. 食事編
 3. 旧友再会編
 4. 乗り物編
 5. 観光編
の5つに分けて紹介したいと思う。
 
 1. 宿編
 どれだけ出来るかも含め、出来るだけバリアフリーに囚われず選んだ。観光旅館、ビジネスホテル、それに一流ホテルと色々取り混ぜた。
 失敗したのが風呂だった。観光旅館等では貸切風呂等で何とかなったが、困ったのはホテルのバスだった。要するに手摺等が無い場合と付いてる場所が上過ぎたりで、どうにもならなかった。石鹸等で滑るからである。とても怖くて、結局、座って体と頭を洗った。困ったのがボディシャンプーとシャンプーのある位置が上になってしまって取れなかった事である。そのために何回も体に湯を掛けてからも何度も失敗し、1時間以上もかかってしまった。とにかく滑って転ばない事だけを考えて入った。本当に気を使い、入り終わったらぐったりし、あまりの苦労に泣きたい気分だった。この時ほど元気な頃を羨んだ。でもその他は、少なくとも歩けるために何とかなった事が嬉しかった。ほとんどの宿ホテルが身障者用のスロープ、手摺等設けてくれていた。
 私のような歩行不自由な方は、臆せずどしどし旅行に出るべきと推奨したい。