地方役人の天下り、渡りも無駄遣いの元凶

 地方公務員の天下りは議論しないでいいのか と題しての2009-04-23付のあるブロガーの記事を見つけたので紹介します。
 国家公務員の天下り、渡り問題の陰に隠れて議論されないでいますが、血税の無駄遣いは国をはるかに凌ぐほどの規模であります。これにメスを入れないで真の行政改革にならない。そこで、この問題に関するコラムを見つけたので紹介して見ましょう。

 【山梨日日新聞のコラム】 …先日、市議経験者から「天下りは国だけの問題ではない。地方公務員の天下りについての議論が少ないのでは」と指摘をいただいた…▼地方公務員は定年まで勤め上げた後、“天下り”する。昨年退職した県の幹部職員72人のうち、55・6%に当たる40人が県のあっせんで県関係の公社や協会などに再就職した…▼「職員時代に培ったノウハウや能力を退職後も生かすことは有益」と人事担当者は説明する。ただ、天下り受け入れ先の多くは自治体から補助金や事業の委託などを受けている。持ちつ持たれつの関係。天下りには不透明さが付きまとう。(2009年2月12日付「風林火山」から)
 【東奥日報のコラム】 渡りのルートと言えば鳥を思うが、さにあらず。今、世上で論議になっているのは人さまの渡りだ。官僚が天下りし、さらにあちこちへ再就職を繰り返すことだ。鳥の渡りは種に備わった必然の生命活動だろう。対して人のそれは余分にして、自尊やら利害やら生臭いものが絡む場か。
 元水産庁長官は渡ること六回、推定で三億二千万円余の所得を得ていた。うち四団体の前任者は同じ農水省OBだった。国会で民主党議員が明らかにした事例だ。平均的なサラリーマンの生涯賃金は、三億円前後かと言われたころも。それに比べれば、ため息の出る数字か。世の感覚からすればそうなろうが、右の話は一例にすぎないのが現実だ。…(2009年2月5日付「天地人」)

 【北日本新聞のコラム】 …官僚OBが再就職を繰り返す「渡り」のあっせんをめぐって麻生太郎首相の方針がまた変わった。天下りが厳しく批判されているのに、これまでは「原則禁止」を繰り返していたが、先日の衆院本会議で、自らの任期中は「全面禁止」とした。ところが、渡りのあっせんを可能にする政令は撤回しない。本気で渡りをやめさせようと思っているのかと疑ってしまう。…(2009年2月2日付「天地人」)