国と大企業主導の「プレミアムフライデー」経済大国としてのステイタスを目指したいのか?

 224日の金曜日から始まる「プレミアムフライデー」を前に、各社の取り組みが本格化している。
 プレミアムフライデーとは、原則月末の金曜日は午後3時ごろまでに退社時間を繰り上げ、買い物や観光などの時間を創出しようというもの。主目的は消費喚起で、働き方改革も兼ねている。
 
■ビール半額、旅行も割引に
 旅行業界では、最大手JTB224日と331()を出発日とする旅行プランを販売。枚数限定でツアー代金や宿泊料を割引するクーポンも配布した。当日は、自社とグループ会社の社員にも早い時間の退社を促す方針だ。
 外食業界では、サントリー系列の一部の飲食店が開店時間を早め、1518時限定で「ザ・プレミアム・モルツ」を半額で提供する取り組みを行う。
 百貨店業界はすでに“セール疲れ”に陥っていることもあり、大々的なセールは行わない。「実施規模が不明で、大掛かりなイベントは正直やりづらい」(大手百貨店の関係者)。衣料品販売も苦戦していることから、伊勢丹新宿本店ではレストラン街で食べ歩き・飲み歩きができる体験型イベントを企画する。
いち早く動いた大和ハウス
 プレミアムフライデーGDP(国内総生産)の約6割を占める消費が盛り上がらない中、対策を練っていた経済産業省日本経済団体連合会(経団連)の意向が一致し、昨年の12月に取り組み方針を公表。官民連携の推進協議会も設置された。
 推進役の経団連は、最初は旗振り役を務めるが、基本的には企業の自主的な取り組みに任せる方針だ。大和総研の長内智シニアエコノミストは、「モノ消費の場合、金曜日に買っても土曜、日曜に消費を控える可能性がある。(旅行や飲食といった)サービスなどコト消費を拡大させることが重要」と話す。
 
■必要な企業の本気度
 プレミアムフライデーが実効性を持つかは、サービスの普及以上に、企業が従業員の退社時間を本気で繰り上げられるかがカギとなる。大手でいち早く動いたのは大和ハウス工業だ。同社の樋口武男会長が、経団連榊原定征会長から直接要請を受け、偶数月の最終金曜の午後は半日有休とする制度を導入した。パートを含む約2万人の全従業員が対象だ。
 もっとも住宅展示場などで働く営業部門では戸惑いもあった。大和ハウスだけ休みとなれば、機会損失にもなりかねない。一方で、労働環境の改善に真剣に取り組んでいることが世間に伝われば、イメージアップや優秀な人材の獲得などにもつながる。「来場者の案内方法などを工夫して、休めるような努力を求めていく」(人事部)という。

 企業によってとらえ方はさまざま。休日分散を訴えてきた星野リゾートの星野佳路代表は「金曜日から週末に需要を集中させるのではなく、休日を分散させるほうが、日本の観光業には望ましい」と指摘する。プレミアムフライデーは、有休取得が進まず、休日が集中する現状で生み出された苦肉の策といえる。筑紫祐二/藤尾 明彦

 
 
これ「プレミアムフライデーは日本に定着するのか」と題した東洋経済オンライン 2/20() 6:00の配信記事である。
 
 
流石、机上でしか仕事した事のない役人と、超大企業のお偉方の考えそうなプランである。消費の人口の最大のターゲットは日本の企業の9割以上を占める中小・零細企業の関係従業員と個人である。そこを置き去りにした発想である。ロクに現場を見ない役人と、企業の管理職を除いた実務職員の現状を知らない、いや知ってても国のお偉方の圧力に屈するいわば無責任管理職のその場逃れの押し付けの何物でもない。高度成長を成し遂げたと勘違いし、これからは対外国に習い、働き過ぎの是正と経済大国の思い上がり的余暇の利用を取り入れ、一つの国としてのステイタスを目指したいのか? 「アベノミクス」に浮かれ今や世界最大の経済大国と自認し、国のトップがそれを吹聴するが如きの外遊での対外供与のバラマキの陰で、未だ地方では40数年の就業を終え定年退職しても、その対価である退職金でマイホーム1軒さえ立てられない現状の格差を見れば何をかいわんやである。物理的に見れば、現在の社会構造の多様化に鑑み仕事そのものは増えていて、残業云々の話題が顕著だと言うに、例えひと月の最後の金曜日の早期退社と言えども、それに逆行する所業と言えるのではと私は考える。それによって消費が増大する?よりも逆にそのしわ寄せで、働くお父さんたちは疲れはてて消費のためのお出かけは夢のまた夢と化するは必定だ。狂った国のお偉方の頭を一掃するしかないと私は考える。