大阪府警の事件捜査の長期間放置問題は警察行政の怠慢と言うより能力そのもの欠如である

 大阪府警は30日、事件捜査が長期間放置されていた問題の最終調査結果をまとめた。全65署中61署で、1975~2012年に起きた計2270事件の捜査と証拠品計8345点が放置されたまま、時効が成立していた。殺人も10件含まれ、強盗や強姦(ごうかん)などを加えた重要犯罪の放置は503事件に上る。異動時に引き継がず、証拠品も置き去りにされたとみられる。
 今年2月の中間報告は、約4300事件が放置され、殺人などはないとしていた。しかし精査の結果、1991年6月に泉佐野市で起きた強盗殺人など殺人事件10件、強盗事件187件、強姦事件120件などが含まれていた。一方で、同一事件の二重計上などを省き、総件数は減った。
 調査にあたった刑事総務課は「証拠上、十分に捜査したとみられ、時効前に逮捕状が請求できるほど容疑者が特定されていた事件はない」と結論づけた。ただ、197事件では証拠書類などに疑いのある人物名が記されており、捜査がどこまで深まっていたのか、疑問を残す結果となった。
 
 
これ「殺人などの重要犯罪、503事件を捜査放置 大阪府警」と題した朝日新聞デジタル71 54分の報道記事である。
 
 
法治国家日本は世界で稀に見る犯罪の無い国(少ない国)である。これは日本国民として誇って良いのである。が裏を返せば警察行政はかなり暇と言える。見方をかえれば突発的重大犯罪には直ちに対処出来ないと言う事にもなる。それは何故か。 各国に比べ、犯罪件数は極端に低いのが現状であるため、ともすれば、安全そのものが慢性化され、急な複雑犯罪に不慣れになり、その対応に苦慮する事が多くなって来ている。ある地方等は、警察署の仕事は、犯罪がないため、自ずと交通違反や、その犯罪に限定されて、都会で起きるような複雑凶暴犯罪に対処できずに、殺人事件等は、東京警視庁に頼らなくてはできない状況になっている。だから事件発覚時の初動捜査も出来ない県警本部が半数以上あると言う話だ。聞けば驚くが、地球に空気があり、地球の引力が存在する物理学に疎い警察官が増えすぎてると言う事だ。殺人事件等の現場に行く事(臨場)、この臨場の理屈のイロハさえ解からない警察官が多いと言う事は、とりもなおさず、警察行政の程度がかなり低いとも言えるのである。このままいけば、地方で起こった殺人事件等は、起こる前から迷宮入りと言う笑い話も現実になる。それは結果的に地方の凶悪犯罪が増えると言う事にもなり、早急に警察官の質の向上を図らなければ大変な事になると言う事だ。