本当に忘れられない日である。
その日は土曜日で会社は休みで、私一人プライベートの年賀状作りをしてた。
午後の3時頃である。大体それが終わり、一息ついてコーヒーを飲もうと立ち上がった瞬間である、グラグラッとしめまいに襲われ倒れてしまった。どうしたのだろうと立ち上がろうとしても立ち上がれない。天井がグラグラ回るではないか。とたんに吐き気が猛然と来た。丁度泡を吹くみたいに。これは大変だ、とにかく誰かに連絡しないとと思ってても、目が回って、吐き気でどうにも動けない。携帯電話を押そうにも目が回って解らない。夢中で履歴らしきところを押したのだろう、奇跡にも妻にかかった「倒れた!すぐ来て!」その後は何も解らない。何時間たったろうか。妻は年末の買い物で遠くにいたらしい。会社に到着して救急車を頼んだときはもう夕方だった。気が付いたときは救急車の中だった。妻がしきりに「早くして!もっとスピード出して!」と言う声だった。倒れて簡単な救急処置をして救急車のベッドで横になってた時は、不思議に冷静でそのやりとりだけは覚えている。時間を聞いたら夕方の5時頃だったと思う。もう2時間近くも経っていたんだ。そして病院に着いた頃からは覚えていない。あとで聞くともう1時間も遅ければ、三途の川を渡ってたらしく、幸運だったが後遺症の度合いがこの経過時間によると後でわかったが、後の祭りに近い。
こうして私はそれからのリハビリに専念し、「継続は力」を胸に何とか介護付きながらも、旅行できるくらいの今があるまで成長(?笑い)した。
とにかくそんなこんなの私は今9年目の正月を迎えようとしてる。病気して幸せとはおかしいが、わき目も振らず必死に働いたご褒美と思い、この病気と友達になって100歳まで生きようと思って居るこの頃である。