安倍首相の戦後70年談話に注文をつけた元総理と総裁 驕れるもの久しからずやを地で行かせないために

 村山富市元首相と河野洋平衆院議長は9日、日本記者クラブでそろって記者会見し、安倍晋三首相が今夏発表する戦後70年談話について、「植民地支配と侵略」「心からのおわび」を盛り込んだ戦後50年の村山談話などを継承する姿勢を明確にするよう求めた。
  村山氏は「(首相は)村山談話を継承すると言っているが、それなら談話に素直にはっきり明示した方がいいのではないか」と強調。河野氏も「歴代内閣が継承してきた談話から、誰が見ても『後退だ』と思われるような談話を出してはいけない」と述べ、首相にくぎを刺した。
  河野氏はまた、「70年目だからといって談話を出す必要があるのか」とも語り、談話自体の必要性に疑問を呈した。 

これ『「植民地支配」「おわび」明示を=70年談話で村山・河野氏』と題した時事通信 6月9日(火)19時4分配信の報道記事である。

 最近の政治はおかしいと言うより、異常である。何故なら政権党史上まれに見る内部からの批判や注文が多過ぎるからである。55年体制までは考えられない事であった。少なくとも身内の批判はあっても露見しない工夫がとられてたからである。それがどうだ。安倍政権になってからはかなり顕著にそれが現れてきている。それは政権党内部の統制が取られていないことを意味し、半ば独裁を内部からアピールしてる裏返しでもある。先日の衆院憲法審査会において憲法学の専門家3人を招いて参考人質疑を行った折、事もあろうに政権党が推薦した学者までもがこれは憲法違反であるとの断を下したからである。如何に驕っていたかの証でもある。しかも、記事にあるように村山談話河野談話を否定せず、ハッキリ明示せよと迫る何ぞ異例中の異例と言える。歴代総理や総裁に注文付けられるほど、内部から注文付けられる現体制とは如何に何ぞやである。現政権等は一枚岩でない証拠でもある。
 今や政権転覆は時間の問題まで来ているのかも知れない。かの小沢一郎までもが久々の表舞台への登場である。彼においては最後の表舞台であろう。政治の表と裏を知り尽くしている彼の手法を最大限に生かして、現状の勝手気ままな行政形態を打破し、今では忘れられてしまった「政治主導」を取り戻す最後のチャンスを願って止まないと私は思い願っている。