橋下徹大阪市長維新元代表は小沢一郎、そして大阪市はギリシャと同じだった?

 昨日、橋下大阪市長の命により市役所内での違法行為を調べている第三者調査チームの中間報告が公表され、市の労働組合の呆れた実態が明らかになっています。しかし、その内容もさることながら、労働組合第三者調査チームを潰そうとしていることも看過してはいけないのではないでしょうか。
■ヤミ便宜供与、ヤミ専従は当たり前!? 労働組合の呆れた実態
 昨日公表された第三者調査チームの報告書をみると、大阪市労働組合がいかに好き放題やっていたかがよく分かります。
 大阪市による労働組合へのヤミ便宜供与により、労働組合は地下鉄の駅構内やバス営業所など様々な場所に特別のスペースを確保して、トレーニングルームや娯楽室として使っていたようです。
 また、形式上は市の通常の業務を行うポストに就きながら、実際は勤務時間中に組合活動を行う“ヤミ専従”も、二代前の関市長の時代になくなったと言われていましたが、まだ脈々と続けられていたことも明らかになりました。
 地方公務員法で禁止されている公務員の政治活動も堂々と行われていました。例えば、市の幹部職員が勤務時間中に平松前市長と国会議員との面談の調整などを行っていたのです。当時、平松陣営は民主党の現職幹部と密接な関係にありましたから、この議員のことかもしれません。
 そして、労働組合による市の幹部人事への介入はもちろん、新卒者の採用での口利きも当たり前のように行われていました。組合系の市議会議員や労働組合の役職者による推薦が堂々と行われており、極端に言えば大阪市の採用試験の合格者の大半で口利きがあった可能性すらあるようです。
 このように、常識的な感覚から言えば異常なレベルでの労働組合支配が大阪市の実態なのです。市の関係者の話によると、労働組合からすれば大阪市の経営は自分たちがやっている感覚だったそうですから、これでは大阪が都市として衰退するのも当然です。
 
労働組合の「第三者調査チーム潰し」
 こうした事実を踏まえると、橋下市長が第三者調査チームを設置して市役所内の違法行為の調査を命じたのは賢明な判断と言えますが、当然ながら労働組合の側も黙っていません。第三者調査チーム潰しを仕掛けています。
 第三者調査チームは、労働組合支配の実態を把握するために、ヒアリングや抜き打ち検査に加え、市の全職員へのアンケート、そして市の職員がやり取りするメール調査を行ってきました。
 これに対して労働組合は、市の全職員へのアンケートで労働組合に参加しているかどうかなどを尋ねるというのは、思想・良心の自由を保障する憲法などに反するとして、第三者調査チームの座長である野村修也弁護士の懲戒請求を第二弁護士会に提出しました。
 しかし、この懲戒請求は事実に反する言いがかりとしか思えません。アンケートの調査票はネット上で勝手に公開されているので、これをみると、思想・良心の自由に関わるような事項については任意回答としており、回答を強制していません。政治活動に参加したことがあるかなどの事実確認だけを行っているのですから、必要最小限の調査だったと言えるでしょう。
 かつ、「民間企業でこのようなアンケート調査を行ったら不当労働行為に該当する」というような議論もあります。しかし、企業が「組合に入っているか」と聞いたら不当労働行為になりますが、大阪市ではほぼすべての職員が労働組合に加入している(組合加入率93%)のですから、組合に入っているかをあぶり出す必要などないのです。
 むしろ、事実上労働組合大阪市の組織を支配し、政治活動もやりたい放題という異常な状態にあることを踏まえると、市役所内での違法な行為を調べるための調査手法としては十分合理的と言えます。
 そのように考えると、懲戒請求の根拠となっているアンケート調査には違法性がないにも拘らず、これに関する新聞報道が労働組合寄りになっていることが気になります。
 これは、大阪市記者クラブの記者が市職員、つまり労働組合側からのリークによって記事を書いている証左ではないでしょうか。典型的な記者クラブ制度の弊害と言えますが、事実確認もしないで市職員のリーク、即ち労働組合の一方的な主張ばかりを記事にするメディアは猛省すべきです。
 実際、第三者調査チームによるメール調査についても、メディア上では市職員からリークされるままに間違った報道が行われていました。
 ある新聞では、市長部局の2万3000人の職員のメールが調査され、その狙いは市職員の組合活動を探ることであったかのように報道されていました。しかし、実際のメール調査は150人を対象に行われたに過ぎず、またそれら対象者のすべてが組合員の資格を持たない管理職職員でしたので、組合活動の調査とはまったく無関係だったことは明らかです。かつ、メール調査は、違法行為が疑われる相当の理由があったからこそ実施されたのに、そうした調査目的はいっさい報道されなかったのです。
懲戒請求は絶対に通すべきではない
 これも関係者の話では、大阪市では歴史的に労働組合が市長までも押さえ、市政全般を牛耳ってきたようです。その過程で築き上げた既得権益が橋下市長によって破壊されつつあり、その先兵が第三者調査チームであることを考えると、労働組合が座長の野村修也弁護士を潰そうと弁護士懲戒請求まで提出するのも、ある意味で当然でしょう。
 しかし、日本第二の都市であるはずの大阪で、労働組合が市政を牛耳って職員人事や市長まで押さえて政治活動も自由に行うという、片田舎の村の馴れ合い所帯みたいな行政が行われていたこと自体が異常です。
 そう考えると、橋下市長が大阪市の改革でまず労働組合問題に取り組むのは正しいですし、そうした既得権益を破壊する改革は、大阪市民のみならず日本全国の人が応援すべきではないでしょうか。
 そのためには、何よりも労働組合による野村修也弁護士の懲戒請求大阪市民と日本国民全体の力で潰すことが必要です。幸い、既に大阪の心ある市民の方々が中心となって懲戒処分に反対する嘆願書が作成され、それへの署名活動が行われています。3月5日(月)必着と時間があまりありませんが、この記事をご覧になった方が1人でも多く署名に参加することを期待したいと思います。

これ「大阪市労働組合の暴挙を許してはならない」と題したダイヤモンドオンライン岸 博幸 [慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授]の3月2日の記事である。

 政権交代後再度自民党に政権が移ってから、表舞台から消えたかの小沢一郎さんとこの度「大阪都構想」で敗北した橋下徹大阪市長維新元代表、そして橋下徹さんが市長になるまでの大阪市とかのヨーロッパユーロ圏の問題児ギリシャは共に全く重なっていると私は感じている。霞ヶ関から永田町に政権を移そうと画策し、霞ヶ関に後ろから鉄砲を撃たれた小沢一郎、片や公務員天国だった大阪市を解体し新しい大阪市を作ろうと画策し、「大阪都構想」と名を替え改革を目指したが、労働組合支配の市職員やそれに準じた市民に敗れた橋下徹。良く似てるではないか。同じく国民の1/4が公務員で破たんしたギリシャ、それと似た市職員の勝手し放題で夕張市の後追いまっしぐらの大阪市、共に良く似てる。それにも増して、未だ「官僚主導」の我が国、いづれ大阪市と同じ道を辿りそうな気配を感じると言えば言い過ぎか。