東日本大震災で特に大きな被害を受けた岩手、宮城、福島３県の４２市町村長のほぼ半数が、公共工事の入札不調について、今後さらに「深刻になる」とみていることが、毎日新聞のアンケート調査で分かった。市町村発注の工事が２０１３年度に１０％を超える高い不調率だったのは１５市町に上り、改善されない人手や資材の不足が、東京五輪の影響でさらに加速することへの不安も多く聞かれた。
調査は１月から３月にかけて書面により実施した。対象の自治体数は岩手１２、宮城１５、福島１５。
発注工事のうち入札が不調となった割合は岩手、宮城の計１４市町が１０％を超え、岩手県山田町が４５・０％と最も高かった。福島では隣接する双葉郡などから約２万３０００人の避難者を受け入れているいわき市が１０・４％。理由として、ほぼすべての首長が、人手や資材の不足を指摘した。
国土交通省によると、都道府県発注の入札不調率の全国平均は１１年度で２・６％で、「１０％を超えるのはまれ」（同省）とされる。市町村が発注する工事は、集団移転地の高台造成を除くと、多くは予定価格が１億円未満の中規模以下。市町村道や下水道のほか、規模の小さな漁港整備などが該当する。
宮城県七ケ浜（しちがはま）町は１１年度の３％から１２年度の１５％、１３年度の２７％と年々増加。担当者は「県とは違い、震災当初あった大きな工事がなくなり、中規模の地盤改良や排水工事などが増えた。大規模工事のように、資材を大量に安く購入することも難しい」と現状を語った。
首長に今後の見通しを尋ねたところ、回答を得た３６人のうち１９人が「深刻になる」と回答。「改善される」は８人にとどまった。「変わらない」が９人だった。福島の６人は無回答だった。
理由を尋ねる自由記入欄では、８人が２０２０年の東京五輪の影響に触れた。「五輪関連の新たな建設需要により、（県外から）参入している業者が手を引くことも予想される。そうなれば処理能力を超える」（宮城県石巻市）などの懸念が大半を占めた。一方、「労務単価（賃金の基準）の見直しにより改善される」（岩手県洋野（ひろの）町）の意見もあった。【安高晋】
■ことば
◇入札不調
公共工事の入札で、工事を請け負う業者が決まらないこと。発注者（国や地方自治体）は入札に当たって、工事にかかる費用を見積もり、価格が高くなり過ぎないよう、落札できる上限の価格「予定価格」を決める。最も低い価格を入札した業者でも予定価格を超えていれば、工事は落札できない。被災地の入札不調は、復興工事の急増で人件費や資材費が高騰し、業者が見積もる金額が予定価格とかけ離れて高くなってしまうことが原因と指摘される。国は、予定価格を計算する時に使う賃金の基準を引き上げるなど対策を急いでいる。
公共工事の入札で、工事を請け負う業者が決まらないこと。発注者（国や地方自治体）は入札に当たって、工事にかかる費用を見積もり、価格が高くなり過ぎないよう、落札できる上限の価格「予定価格」を決める。最も低い価格を入札した業者でも予定価格を超えていれば、工事は落札できない。被災地の入札不調は、復興工事の急増で人件費や資材費が高騰し、業者が見積もる金額が予定価格とかけ離れて高くなってしまうことが原因と指摘される。国は、予定価格を計算する時に使う賃金の基準を引き上げるなど対策を急いでいる。
恐らく一般の方々には理解出来ないだろうが、そもそも建設工事の入札なんて付き合いでやってるようなもんで、一般の方々が他人と付き合う場合に何にも知らない方々とはすぐ付き合わないと同じように、それなりの互いの気持ちが解ってからお付き合いするようなものなのである。それをマスコミ等はすぐ談合等とはやし立て、さもそれが全て悪だと言うものだから、行政の役人たち等、自分への責任が来ないようにと無い頭をひねって作ったのが、今はやりの誰でもが参加出来る一般入札と言う代物である。ところがこの記事にあるように、何のしがらみも無い付き合いの無い入札である、公正？（笑い）に積算した結果、それこそしがらみの無い工事である、高ければ高いほど自社には得である金額で入札するはこれ我々の常識である。昔は積算で無理な合わない工事であっても、行政側のそれなりの方々に落札してくれと頼まれ言われるから、自社にとっては損であっても付き合いとして渋々落札して来たのである。行政である役所は、しばしば工事予算が無く、どうしてもやらなければ出来ない工事がある時には内々に事前に相談されてた。だからこそ大幅赤字であっても、顔を立てて落札して来たのである。確かに現在の入札制度は公平性は保てられるだろうが、行政側にとっては、逆に頭が痛く、予定通りには行かなくなったと言って良い。我々も余分な金もかからず、逆に行政の役人の機嫌も取らずに良くなり、結果的には気が楽になったと言って良いのかも知れない。以来我々業者の交際費は格段に減った。ホント盆暮れや慶弔事、それに普段の付き合い、格段に減った。私等もしこれがもう10年くらい早まってたら、こんな（脳出血）病気等にならなかったのかも知れない。（笑い）ホント我々と役人は持ちつ持たれつの関係だったが、総合してみて私らは自腹（自分の金と自社の金）だったが役人側は良い事（得）は自分で悪い事（損）はみんな役所の金だった。ヤッパリ役人はズルイ人種であったし、私の一番嫌いな人種でもあった。こんな事息子にやらせたくないと何度も思ったが、生きていくためにはしょうがない事でもあった。でもその息子私の後を追ってて、毎日薬飲んで頑張ってるみたいだ。（笑い）
