今回、巨大与党の傲慢さを隠しきれない、議員たちの“うっかり発言”を調べてみた。そしたら出るわ出るわ…… 。
秘密保護法の採決に関して「拙速だったのでは?」という批判が噴出。それに対して安倍首相はこう答えた。だが、野党との討議を軽く流して(半ば無視して)強行採決。自民党の振る舞いは、丁寧さに欠けるというより横暴と言ったほうが正しい。しかも「共謀罪」という新たな“国民監視法”を矢継ぎ早に出してきた。本当に反省してるの?
●城内実衆議院議員
12月5日 外交・国防合同部会。ピレイ国連人権高等弁務官が秘密保護法案に懸念を表明したことに対しての発言
「場合によっては謝罪や罷免(要求)、(国連)分担金の凍結ぐらいやってもいい」
12月5日 外交・国防合同部会。ピレイ国連人権高等弁務官が秘密保護法案に懸念を表明したことに対しての発言
「場合によっては謝罪や罷免(要求)、(国連)分担金の凍結ぐらいやってもいい」
国連の活動費は加盟国が分担している。日本はアメリカに次いで2位の負担額。城内議員の発言はつまり「国連に金を払うのをやめる」ということ。国連の弁務官に一国の政治家が罷免要求するのもあり得ないし、「ムカつくこと言われたから金払うな」とか……。
安倍首相と同じく、デモの“音”が気に食わない様子。「一般の人々に畏怖の念を与え、市民の平穏を妨げるような大音量で自己の主張を述べるような手法は、本来あるべき民主主義とは相いれない」とのこと。要は「うるさい!」と言いたいわけだ。その後、「(デモがテロの)すべての要件を具備するわけではないので撤回する」と語って火消しをした。
新人議員を引き締めるために発した言葉。要は「当選したからといって調子に乗るなよ」というメッセージなのだが、言葉のチョイスが最悪。本人も「ヤバイ」と思ったのか、その研修会で発言を撤回した。大昔の差別発言をこんなところでポロリしてしまう、その緊張感のなさ。新人議員としては「おまえが言うな」だろう。
原発の再稼働、国外売り込みに熱心な安倍首相へのエールのつもりだったようだが、避難などによる事故関連死者は1415人(当時)。福島県民を中心に猛烈な反発を受けることに。後日、「被曝が直接の原因で亡くなった人はいない」「原発の安全基準は最高レベルであるべきと伝えたかった」と釈明するも、ブーイングは収まらず。
この発言には、同席の安倍首相も思わず引いたほど。メディアから真意を追及され、「選ぶ人がアホとは候補を選ぶ政党のこと」と釈明するも、その直後に「国民も全員が立派とは思わない。アホもいれば、立派な人もいる」と再び放言。「有権者軽視では?」との指摘にも「そう取ってもらってかまわない」と開き直る始末だった。
その後に続くのが「日本国憲法と言うと立派そうだが、日本国基本法という程度のものだ」。だから、"自民党が改正してもいいじゃん"ってこと? 憲法改正について議論すべきなのは間違いないだろう。しかし、こんな軽い認識で改正しようとするのなら、やっぱり不安だと言うしかない。
これ『2013年、圧倒的与党・自民党議員たちの「うっかり」発言集』と題した週刊プレーボーイの週プレニュース12月24日の記事である。