一昨日川重で会社の代表を解任したが私は安倍首相を解任したい

 川崎重工業が13日、長谷川聡社長と高尾光俊副社長、広畑昌彦常務の3人の幹部を解任した。3人は同日付で社長付の取締役となり、26日に開く株主総会後に退任する見通し。解任を決めた臨時取締役会の時間は35分間。常務から昇格した村山滋社長は記者会見で「長谷川氏らは取締役会を軽視した行動があり、そういう態度が許せなかった。苦渋の決断をした」と述べた。
 臨時の取締役会が始まったのは午後3時。長谷川氏らを含む13人の取締役全員が出席し、3人の解任動議が出された。村山社長は動議を出した人物について「誰が出したか言う必要はない」と明言を避けた。解任動議に対し長谷川氏らは「自分の考えを釈明した後は淡々としていた」(村山社長)という。3人を除く取締役10人が賛成し、解任が決定した。
 記者会見には解任された長谷川氏らは出席しなかった。
 村山氏によると全取締役が三井造船との経営統合交渉を聞かされたのは「4月22日の報道が出た1、2週間前」だった。
 経営統合に反対する村山氏ら複数の取締役は5月23日、統合交渉を打ち切ることを機関決定するよう長谷川氏らに求めた。これに対し長谷川氏は「6月上旬に臨時取締役会を開くことを提案した」(村山氏)。しかし、長谷川氏が取締役会を迅速に開こうとしなかったため、3人以外の取締役が6月13日に臨時取締役会を開くことにした。
 両社は統合に向け資産査定に着手していたもよう。長谷川氏は6月下旬の株主総会後に交渉を本格的に進める考えを持っていたとみられる。
 村山氏は「前経営陣はプロセスを度外視して統合ありきで物事を決めようとしていた」と発言。これらが解任の理由になったと説明した。解任は「3人を除く取締役会の総意だった」と強調、「苦楽をともにした仲間であり、このような結論に至ったことは慚愧(ざんき)にたえない」とした。
 機密保持が必要なM&A(合併・買収)案件を、どのタイミングで報告すべきかは特に法律上の規定はない。だが「一定のタイミングで経営会議で取り上げ、他の取締役にも知らせておくのが一般的」(M&Aに詳しい弁護士)。相手先の企業価値を算定する段階から知らせるべきだとの声もある。
 

日経の報道だ。
 

 私はこの報道を見て。今から30年ほど前の1982(昭和57)年9月22日の三越事件、岡田茂社長の「なぜだ!」をとっさに思い出した。この件以来古来の百貨店の老舗 三越は階段を転げ落ちるように、百貨店のトップの地位を追われた。三越天皇と言われた岡田茂が独裁ゆえの慢心から出た、女帝経営依存の崩壊だった。その後私はこの岡田社長をモデルにした経済小説高杉良の「王国の崩壊」(新潮文庫)をむさぼり読んだ記憶が懐かしい。
 この記事の川崎重工が今形が違えど、この後を追うかのように臨時の取締役会に於いて、緊急動議により社長副社長それに常務の3人の幹部役員の解任決議を可決し、懸案の三井造船との経営統合交渉は打ち切りと相成った。この結果が今後の経営戦略に於いて、吉と出るか、凶と出るかは、新役員の腕に掛かっていようが、川重はかなりのリスクを背負い込み今後は多難と言えよう。
 政界に目を転じれば、昨今の、株安と長期金利の高騰は異常である。これはマーケットが「アベノミクス」の安倍政策は間違っていたとの証であり、表れでもある。あれほど自信を持った当初計画に狂いが生じた事であり、安倍首相と政府自民党、それに、いとも容易くデフレ解消が出来ると、国民の前で自信を持ってお約束した黒田日銀総裁等、彼らを我々国民が出来得るならば、この川重のように解任をしたいと私は思っている。