北海道函館五稜郭の花見リハビリ編

 今回の旅行に、いつも持って行ってる歩行器、今回は持って行かない事にした。妻に手を携えてもらっての歩行と相なった。当然妻の発案である。普通に見れば健常者と何ら変わらない出で立ちだった。旅先で顔見知りになった人たちには、ラブラブで良いですね等と冷やかされた。
 函館2日目の市内見物は殆どタクシーは使わず、1日800円の市電・バス乗り放題を使った。ホテル、駅の傍の朝市それに倉庫群、五稜郭等へはこれで足りた。お蔭様で私の万歩計8,000歩を超えていた。普段の自宅での歩行リハビリが平均2,000歩くらいだから驚きである。流石妻の発案には恐れ入った。今冬のリハビリ入院でも最高12,000歩、平均8,500歩だったから、高低差のある外の自然の道路、良く歩いたものである。さすがにその夜疲れて、普段かかないイビキがすごく、妻は寝れなかったらしい。
 私は今回の旅行で、かなりの自信を持った。常日頃より「継続は力」を信じそれをこの5年間1日も休まず朝500m900歩、夕500m900歩の自立歩行を実践した成果が表れたものと思っている。
 時にはこの歩行練習嫌になったが、歯を食いしばって「継続は力」、「継続は力」と心の中で連呼し、貫いた。この病気で一番ダメなのは諦めて休む事である。一度休めばその楽さが頭に残り次が無くなるのである。私が入院中に見て感じたのは、この手の患者がほぼ90%を占める。もしも私のように「継続は力」を信じ実行したなら、日本の医療費がいくらか下がるかも知れないと感じた。(笑い)
 これも負けず嫌いの成せる技だろうと思った。
 私はこの旅行で、アトランタ五輪で銅メダル を取った有森裕子選手のレース後の言葉「初めて自分で自分をほめたいと思います」と涙ながらに語った姿を思い出した。