あっ!なんだこの復興予算は これは復興予算にかこつけたバラマキか?

  新党きずな斎藤恭紀議員(宮城2区)は「『復興復旧』とつけば何でも予算が通る状況になっている。いまがチャンスとばかりに、シロアリが群がっている」と話す。冒頭の項目以外にも、中央合同庁舎(4号館)改修費14億円、荒川・大阪・福島・姫路の税務署改修費5.6億円、国際熱核融合実験炉計画の研究・開発費42億円、被災地以外の国立大学改修費389億円、日本社会事業大学セキュリティー システム3.6億円と並んでいる。被害にあった自衛隊松島基地の弾薬3.1億円は、まだわかる気がするが…。
   斎藤議員がただしたところ、反捕鯨団体への対策費は「妨害に屈しない姿が被災地の漁民を励ます」(水産庁)、熱核融合は「被災した青森や茨城に国際的な核融合の研究拠点を作ることで、地元の雇用にもつながる」(日本原子力研究開発機構)という説明だったそうだ。こいつら正気か、といいたくなる。
 
   平野達男・復興大臣も「熱核融合にはいかがなものかという率直な感想をもったことは事実」という。野田首相は「横流しという話はありました。が、被災地以外にも全国防災でお金を使うことは、復興基本法と基本方針で決まっている」という。基本方針には、(イ)被災地の復興・復旧、(ロ)被災地域と密接に関連する地域の復興・復 旧のほかに、(ハ)東日本大震災を教訓として、全国的な防災、減災の施策というのがある。そう、ここがシロアリの狙い目なのだ。だから、合同庁舎の改修でも「政府の基本方針をふまえている。耐震性が低いので復興予算9 件の適用に問題はない」(国土交通省)と平然という。
   コメンテーターの石原良純(タレント)「国の予算は分母がでかいから小さく見えるが、すごい額ですよ。蓮舫さんに仕分けしてもらわないと」
 
   青木理(ジャーナリスト)「復興と名がつけばいいからと、ここぞとばかりの印象だ」
 
   復興予算は19兆円が計上されているが、肝心の復興が動いていないことは被災地は肌で感じている。シロアリに食い荒らされているとなればなおさらだ。おととい22日(2012年9月)に自民党総裁選で仙台に入った候補者たちは、口をそろえて復興の遅れを攻撃していた。こんな予算を通した政府・民主党の票が減っていくのが目に見えるようだ。
 
 
これJcastテレビウォッチの報道である。

 
 
 「シロアリ」との批判に抗弁できるだろうか。東日本大震災の復興対策として計上された予算の多くが被災地以外に支出されていたことが表面化している。
 来年度予算の概算要求でも復興予算20+件の約4分の1は被災地との直接の関係が不明な経費が占める。震災対策を隠れみのに中央官庁が分捕り合戦を演じているとすれば許し難い背信行為だ。過去の支出と来年度概算要求の徹底精査を求めたい。
 復興対策をめぐっては5年間で19兆円の大枠があるが、突破は確実視されている。政府は今年度予算までに原発事故に伴う除染費用や使われなかった経費を除き、約17兆円を計上している。
 ところが、被災地から遠く離れた全国の建設事業や企業の立地補助金などに相当の費用があてられていた。「全国防災」や地域経済再生などを名目とする支出が復興基本方針で認められていたためだ。
 復興財源は25年間にわたる復興増税などでまかなわれた。被災地外に支出された予算には必要なものもあるかもしれないが、少なくとも復興財源をあてることに国民の合意は全く得られていない。「復興予算20+件」には中央官庁が所管する独立行政法人への支出もまぎれこんでいる。財政難の中で国民負担でやっと絞りだした財源に各省が群がり被災地支援を圧迫しているとすれば、罪深い。
 
 
これは『復興財源の流用 罪深い「官」の背信行為』と題した毎日新聞の社説である。

 
 
 以前、9月9日の『NHKスペシャル 東日本大震災 「追跡 復興予算19兆円」』でも取り上げられたが酷いものである。
 
 これは何を意味するか。?
 
 何の事は無い、これは政治が官より低いからである。つまり、政治が官僚に馬鹿にされ軽んじられている証拠である。
 彼らはいつもそれを意識して仕事をしている訳では無い。55年体制以来の長きに渡る自民党政権で、そのように教育されて、以来免疫になってしまった。いみじくも今自民党総裁選真っ只中にあるが、どの候補もそれを知ってて知らない振りをして、さもそれが僅か3年あまりの民主党政権で行われた、悪い政治と決めつけているが、自分らが種を蒔いた事には知らぬ存ぜぬを決め込んでる。官僚は位置的には常に政治の風下にありながらそれを利用し、その隙間を狙いおこぼれ的に利益を享受して来た。それが天下りであり、予算誘導だった。それが正に大々的に表れたのがこの復興予算である。
 
 彼らは本当に頭がよい。それを国のために使ってもらえればどれほど国が潤い、自分らも堂々と高い報酬をもらえるのに、本当に残念である。
 
 彼らは業務でありながら常に政治家と取引してる。これも意識的でなく無意識にである。テイク&ギブでなくて、ギブ&テイクと言うところに彼らの本質がある。政治家も悪い。官に何かをやってもらいたいから、おべっかならぬ、こう言う横やり予算を見て見ぬふり。官は官で心得たものである。政治に貸しを作ってるから、大きな顔でテイクしてもらってるのである。
 
 皆さんは国会答弁は当然にご存じだろうと思われるが、この答弁を活字にしたのが法律の条文である。つまり国会言葉になっているのである。これを国会議員である、政治家が自ら作ればいいのだが、私が何度も言ってるように、これを政治家が自らやらず、官僚、官に頼って作ってもらっているのである。だから官にいいように作られてしまっている。国会答弁はある意味官僚言葉なのである。どちらにもとれるように作られた文言なのである。だから復興予算の条文も、そのように書いているから、他の予算にも使えるのである。つまり全てがこじつけるように、間接的に復興に関わるのであり、誰も反対派できないようになっている。こう言う頭脳は官は天下一品なのである。だって最終責任は、省のトップである大臣がとるから、自分らには責任は来ない。これが霞が関のルールと言えよう。さすが官僚は頭が良い。だからこそ、政治に合わせた昼夜も問わないスケジュールに合わせられるのである。そのご褒美つまり特別ボーナスが天下りであり、渡りのシステムなのである。
 
 このシステムに手を突っ込んで壊そうとした小沢一郎は官僚連合軍に抹殺されたのであり、果たして維新にそれが出来るか!。