何だかんだ言っても野田首相は老獪だ

 自民党が強硬路線に舵を切った。野田佳彦首相が、消費税増税を柱とする「社会保障と税の一体改革」関連法案の採決前に、早期の衆院解散・総選挙を確約しない限り、7日にも、衆院に内閣不信任案と参院野田首相の問責決議案を独自に提出する方向で調整に入ったのだ。谷垣禎一総裁ら自民党執行部の背後で暗躍する小泉純一郎元首相。与野党攻防は最終局面に突入した。 
「一体改革を成し遂げるためにも、どこかで国民に信を問うて態勢を立て直す必要がある。そろそろ、そういう決断をするところに来ている」
自民党の谷垣総裁は6日午前、広島市内で記者団にこう語り、増税法案の採決前に衆院解散の確約が必要だとの認識を示した。
野田首相も同日、「解散時期は自分の責任でしかるべき時に対応する」と述べた。
「持続可能な社会保障を実現する」として、民主、自民、公明各党は3党合意を結んだ。だが、自民党内では、早期解散を確約もせずに、政権延命を図ろうとする野田首相への不満が鬱積。こうしたなか、独自の政局勘を持つ小泉氏が先月28日、都内のホテルのロビーで、石原伸晃幹事長を呼び止め、約10分間にわたって活を入れた。
「一体何をやっているんだ! 野党が解散権を握ってる政局なんてない。こんなチャンスは珍しいんだぞ」
小泉氏は、他の党幹部や派閥領袖らにも電話で「勝負時だ」「ちゃぶ台返しをやれ」と説得したという。その後、国民的人気の高い息子の小泉進次郎青年局長ら若手議員が1日、谷垣氏に3党合意破棄を申し入れたこともあり、流れができた。
谷垣氏はこれまで、法案成立と解散という「二兎」を追っていたが、早期解散を優先して「7日にも不信任案と問責案を提出する」(党幹部)ことを決断した。
衆院に不信任案が提出されれば、8日にも衆院本会議で採決される。可決には野党に加え、与党からも15人以上の賛成者が必要となるが、民主党内の「反増税」「反野田」議員は早期解散を避けるため反対する見込みで、不信任案は否決される公算が大きい。
このため、自民党が最大の武器に据えるのが、参院での問責決議案の採決だ。公明党は自重を求めているが、自民党幹部は「最後は同調するだろう」と自信を見せる。野党多数の参院で問責決議案が可決されれば審議はストップし、増税法案の成立は厳しくなる。
これまで、気配りも目配りもない「鈍」な政治を続けてきた野田首相は6日、自民党の谷垣総裁と公明党山口那津男代表に党首会談を要請する方針。増税法案の8日採決にも応じる構えだが、早期解散の確約を求める谷垣氏を説得するのは簡単ではなさそうだ。
 
 
これ夕刊フジの報道である。

 
 
 そもそもこのけんか、かなり次元が低いのである。何の事は無い国会議員が財務官僚の掌の上で踊っていただけだったからである。今まではおう揚に構えていた筈の財務官僚、ここに来て一番焦っているのではと私は思っている。こんな筈ではと思っている事であろう。何故なら政権交代以後、直ぐに財務大臣をやってた野田さんに朝と夕とに限らず、寝床までまで来て「歴史に残る総理になる」と囁き続けられた結果、その本人本当に忠実にそれを実行し過ぎ、永田町のあ・ウンの呼吸を少し忘れた結果こじれてしまったからである。でもこの野田さんは、それを知ってか知らずか、顔色変えずに、平気の平左である。もっともこの野田さんどっちに転んでも損は無いのだ(野田:これシャレである)。何故なら命を懸けたこの「消費増税法案」例え廃案となろうとも、解散しなくても必ずやってくるであろう任期での総選挙、日本の未来を潰したのは、自民党であるとして、選挙を戦えるし、また不信任で敗れようとも、日本の未来を考えて頑張ってくれた首相として、名は捨てても財務官僚に限らず、霞が関の官僚達より今後最大の支援を期待出来るからである。要するに考えられなかった老獪さである。
 昨夕「国民の生活が第一」や「みんなの党」などの野党6党は野田内閣に対する不信任決議案を衆議院に提出し、また、参議院では自民・公明以外の野党が野田総理に対する問責決議案を提出した。さて自公はどうするか、見ものである。