松本龍震災復興担当相の宮城県知事らへの「問題発言」に思う

 松本龍(60)復興相は4日昼、自らの発言について、「私は(問題)なかったと思う」と述べた。また、菅首相から求められれば、発言の真意を首相に説明する考えを示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 この中で、松本氏は3日に会談した村井嘉浩(50)宮城県知事が遅れて部屋に入ってきたことに対し、「お客さんが来るときは自分が入ってから呼べ」と発言したことについて、「呼ばれて入ったら、3、4分出てこなかったから怒った。九州の人間はお客さんが来るときは本人が(先に部屋の中に)いる。(知事は)長幼の序をわきまえた方が(いい)」と説明した。 との読売の報道である。
 
 結論から申せば、松本龍(60)復興相が村井嘉浩(50)宮城県知事に言ってる「長幼の序をわきまえた方が(いい)」と言う事は、言葉そのものを考えれば一理あるかも知れないが、彼は大きな間違いを犯している。それは得てして、菅内閣の閣僚と岡田幹事長が好んで使われてる言葉だが、言った本人がその発言に対して「問題無いと発言」してる事である。こんなバカげた理屈はこの内閣でしか無い。何故なら何処の世界に言った本人の発言の評価・感想で本人が本人を問題無いと評価出来る?。その評価は他人がするのではないのか。おかしいと私は思う。まあ悪いがその程度の人間達だろう。そして今回のこの宮城県知事らへの「問題発言」を見てみれば、「長幼の序云々を言ってる大臣からして、あの話ぶりは如何と思う、大臣本人は村井知事より年長でしかも管轄の大臣である、だから俺の方が上とでも思ったのか。大臣は言葉の意味さえも解かっていない。例え年下でも自治体の長である。しかも初対面である。それなりの敬いを持って然るべきと私は思う。謙譲語とまでは言わないが、せめて丁寧語である「です・ます調」で言えなかったのか、この大臣の常識が問われる記事だったと思っている。そういうところから「気遣い」の無い菅内閣の特徴が顕著な1聞であった。
 
 後で村井宮城県知事が言った事だが、気になった事があった。それは「国と地方は対等」と言う事である。これは政治史上今もって現実に問題視されてきた事であり、民主党が掲げた正に「地方との一体構造」そのものである。現実には「国と地方は対等」どころが予算を握られている国の属国である。だからこその松本発言なのではないか。そして知事は「長幼の序をわきまえた方がいい」発言に対しては応接室で対応したと断りながら、「駄目だと言うなら『松本大臣バージョン』の気の配った接遇をしたい」と応じたことであり、賢い知事と私は思った。