ある自衛隊員の思い・・・・被災地での救助作業に従事して(その1)

  当家は先日の東日本大震災により、自宅を少しばかり被災したので、市の補助を頂き、1昨日から建築会社に補修してもらっている。
 そこで、その作業員の息子さんが自衛隊員で今、その災害派遣三陸へ行っているとの事。こんな機会そうないので、詳しくその救助の話を聞いてみた。
 実際話を聞いて、マスコミに報道されない生の話がこんなにも数あるのかと驚いた、災害の人命救助ほど惨いのをあらためて感じた。政府であれ自治体であれ、かなりの情報統制がしかれているのを感じた。なら尚更私は、風評の出る筈は無いのに、東北の南部や、北関東の農家の風評被害は、詰の甘さの菅首相の仕業とハッキリ確認できた。
 現在もくもくと物言わず、救助に励んでおられる、自衛隊員の姿を綴った記事を見つけたので紹介したい。
 

 現在、被災地で活動を行う自衛隊は、陸海空あわせると、延べ20万人に及ぶ日もあるという。
 彼らの士気は相変わらず高く、被災者から賞賛の声が上がることには変わりないが、 このところ、彼らの活動を阻む別の事態が起こり始めているという。
 現場の指揮官が、最近気が付いた複数の部下の言動から、 心的外傷後ストレス症候群(PTSD)の症状を起こしている隊員が増えていると判明したそうだ。
 視線を仲間と合わすことをせず、目は虚(うつ)ろに空を見つめ、 表情は暗く寡黙、ひっきりなく首をひねり無意味に歩きまわるというものだそう。
 そして、異様なのが、本人には、これらの記憶がまったくないということだ。
 理由は、普段経験のないような膨大な量の遺体を見たり触ったりすることからのショックのようだ。
 遺体は、彼らの子供と同じくらいの年齢のものも多く、また、通常の溺死にくらべ、腐敗がすさまじい。それらが、一面に漂うため、腐敗臭も並ではない。ほとんど風呂に入れない彼らの、下着に染み付き、離れないのだという。
 PTSDの症状は、直接遺体に関わらなくても、強いストレスを強いられる、 放射線除染作戦部隊とその周辺でもでているようで、ミーティングの最中に、 突然黙り込んでしまう隊員がいることも、司令部に伝わっているそうだ。
http://www.fast-fasting.com/news_sYHdZGXJx.html
今回の地震で、救助にあたった自衛隊員だけでも50人以上の方が作業中に行方不明になっていると聞きます。
 衝撃的な写真が多いので、ここには転載しませんが、
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1375.html
http://tundaowata.info/?p=8909
 日本のメディアは流さない現実を目にしながら、日々身を呈して作業されているんですよね。
 地震の被害を直接は受けておらず、普通に生活ができている人間が容易に「頑張ってほしい」と言うのは、偽善的で、他人事のようで、意味がないものかもしれません。
 でも、どうか自衛隊の皆さんをはじめ、消防レスキュー隊、警察官、ボランティアの方々、そして福島の原発で作業されている方々頑張ってください。
 微々たる事の他に何ができるわけでもなく、それでも言わずにはおれません。
 時に自衛隊は非難の的になって、いらないとさえ言われます。
 普段、あれほど自衛隊反対運動をされている左翼の方々は、今はでてこない。
 今運動をおこすと確実に国民に嫌われるからでしょうね。
未曾有の大災害となった東日本大震災で、自衛隊災害派遣態勢も創設以来の規模となりました。その数、現場だけで10万人、後方で物資補給にあたる兵站(へいたん)要員を加えれば約18万人。菅直人首相(64)の朝令暮改の指示とはいえ、陸海空あわせて約24万人の規模からすれば軍事的な常識も無視して“全軍”を被災地に差し向けたわけです。

 現在、陸自は約14万8000人、海自約4万2000人、空自約4万4000人。統幕などが約2200人で、自衛隊は約23万6200人の隊員を抱えています。これだけいれば10万人の投入は問題ないというわけではありません。防衛面をおろそかにできないわけですし・・・。普通に考えれば長期間はとても張り付けられない人数なわけです。
 今回の自衛隊の派遣規模10万人は全隊員の約42%、兵站要員も含めると約18万人、なんと約75%にものぼります。海自の艦艇を見ても派遣58隻中、護衛艦は約18隻(3月16日時点)。護衛艦は全部で52隻あり、通常、約4分の1はドックで整備中だから、錬成中も含め稼働可能な艦の半分が投入となったわけです。
 それにしてもこの「10万人」は、菅首相の思いつきで出てきた形跡がああります。菅首相は12日に派遣規模を2万人から5万人に拡大すると表明。それが13日夜になって10万人へと倍増させました。増員について官邸から防衛省に打診はなかったというのですから・・・。
 常識をも越えた災害だけにムリとも思える注文を何とかしようと、防衛省は3月16日、予備自衛官即応予備自衛官に招集命令を発しました。動員は約6400人。実際の活動に従事させるのは初めてで、文字通り全勢力を投入する。派遣人数も13日午前6時時点での約2万人が、16日午後0時には約7万6000人へと急速に増やして、即応能力の高さをみせてくれました。
 ある自衛隊高級幹部は「われわれはやれと言われれば全力を尽くす。それが自衛官の務め」と淡々と語ったそうです。被災者の頼みの綱は自衛隊、警察、消防、海保です。全国民が祈るような気持ちで1人でも多くの被災者救出や支援を期待しています。防衛大学の生みの親、吉田茂元首相は1957年2月、第1回卒業式で次のような訓示をしたそうです。
 在職中、国民から感謝されることなく自衛隊を終わるかもしれない。
非難とか誹謗(ひぼう)ばかりの一生かもしれない。
 しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときなのだ。
言葉をかえれば、君たちが『日陰者』であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。耐えてもらいたい。
 今が、そのときなのでしょうか・・・。