阪神・金村暁投手コーチ（４０）が９日、甲子園で行われた投手指名練習に参加し、８日・巨人戦（甲子園）でリリーフ失敗した藤川球児投手（３６）の配置転換を示唆した。今季は先発スタートしたが結果を残せず、中継ぎに再転向。新たなセットアッパーには松田、サターホワイトの名前が挙がっている。球児にとっては正念場だ。
ペナントレース残り１３試合。ＣＳ争い佳境を迎えて、球児が苦境に立たされた。最近３試合で２度のホールド失敗。リードの展開で登板しながら、不安定な内容が続いている。こうした現状に金村投手コーチは「こちらとしては絶対的な信頼を置いている。メンタル的に切り替えることもできる」と右腕の心情を察しつつ、一時的な配置転換を示唆した。
８日の巨人戦はまさに悲劇だった。１－０の八回、先発青柳が１死から連続死球を与えると、ベンチは藤川にスイッチ。「球児なら何とかしてくれる」（香田投手コーチ）とベテランの経験にかけた。
しかし、結果は無残。代打・坂本に逆転３ランを浴びて、痛恨の継投失敗。３日・ＤｅＮＡ戦（甲子園）に続き、白星を黒星に変えた。本人も試合後「勝負どころだったので。今までそういうところでやってきたけど残念。本当に申し訳ないです」と謝るしかなかった。
苦しい１年だ。４年ぶりにタテジマ復帰した今季は先発でスタートしたが結果を残せず、リリーフに再転向。７月は無失点と輝きを取り戻したように見えたが、８月以降は失点するケースが目立っている。セットアッパーこそ、最も輝ける場所だったはずだが…。
一方、他の中継ぎ陣に目を向けると５年目松田が台頭してきた。２０試合に登板し、防御率０・７２。シーズン途中入団したサターホワイトも、１５試合の登板で防御率１・６９と安定感が光る。守護神マテオにつなぐ一角を任せたくなる働きだ。
もちろん、球児への信頼は不変。金村投手コーチは「ブルペンの球はいい。八回の難しいところで失敗して、力みにつながっていると本人も言っていた。そこを乗り越えてほしい。あれだけ実績のある投手だから」と復調に期待を寄せた。
ただし金本阪神が推し進める「超変革」に聖域はない。来季を見据えて、厳しい立場に追い込まれつつある。シーズン最終盤、球児が正念場を迎えた。
やはりと言うしかない。大リーグ球団の目は確かである。素晴らしい良い選手であれば、大リーグ球団離す筈が無い。故障と年齢を的確に判断できる体制が羨ましい。アメリカンドリームの精神は健在だ。この藤川球児、往年の剛速球健在と思いきや、年齢からくる衰えは紛れもない事実である。それに比べどうしようもなく情けないのは日本のプロ野球球団である。大リーグが故障と年齢の衰えで、働けないと見た松坂大輔に２０１４年ソフトバンクス球団が４億円と破格の条件で招聘（しょうへい）するなんざ大リーグ球団には理解されないだろう。大リーグ球団は勝負に貪欲である。選手を物・道具としか見ないが、イザ使えるとしたなら天文学的カネを出す。そこのところを理解しない・出来ない日本人が殆どである。解かっているが出来ないのである。現実は本当に厳しい。何１０人となく日本の野球の逸材が海を渡ったが、成功したと言えるの先駆者の野茂の他イチローと松井秀喜くらいで、現役では上原浩治、青木宣親、ダルビッシュ有、田中将大、岩隈久志、前田健太等数人しかいない。それだけ厳しい世界と言う事である。このままでは日本のプロ野球は衰退してしまう。日本プロ野球機構のトップは解かっていると思うが、考えるだけではダメである早いうちに何かのアクションを起こさないと。
