ヤンキースの黒田広島へ やはり彼は日本人だった

 ヤンキースからFAとなり、去就が注目されていた黒田博樹投手(39)が8年ぶりに古巣・広島への復帰を決めたことが26日、分かった。年俸は総額4億円超とみられる。27日に正式発表される。
 悩みに悩み抜いた。メジャーではヤンキースが再契約を熱望し、08年から4年間在籍したドジャースのほか、今オフ大型補強を敢行しているパドレスなど複数球団が争奪戦を繰り広げた。中でもパ軍は最大で年俸1800万ドル(約21億6000万円)を用意し、ド軍も年俸1600万ドル(約19億2000万円)プラス出来高払いを提示。巨額オファーで本気度を示しラブコールを送り続けてきた。
  金額だけで判断するなら、答えを出すのに時間はかからない。来年2月で40歳。それでも21億円超の破格オファーを用意したパ軍の熱意や、家族の住むロサンゼルスが本拠地のド軍復帰に心が動いたこともあった。
  「今の僕があるのはカープのおかげ。いずれは帰り、恩返ししたい気持ちはある。日本に帰るならカープしかない。帰るなら、バリバリやっている時に帰りたい」
  メジャー移籍後に発した言葉だ。野球人生の集大成。しかも、第一線で活躍している投手として帰りたいとの思いが強かった。熟慮を重ねる中、今月14日にあった第3回交渉後、気持ちは復帰へと大きく傾いた。プレー環境が再び激変するリスクは承知。金銭面でも大差がある。それでも最後は、愛着のある球団で優勝に懸ける道を選んだ。黒田らしい決断だった。

これ「黒田 悩み抜いて男気の決断 メジャー21億円より4億でもカープ愛」と題したスポニチアネックス 12月27日(土)6時4分の配信である。

 米大リーグはアメリカンドリームである。野球の価値と評価は全て金である。全て金で換算される。それが当たり前であり、ハングリーには一発勝負の舞台でもある。だからストーブリーグでのGM会議で如何に印象付けておくかが勝負である。但し近年では日本人の場合実績を残したイチローや松井位なもんであったが、地道に実績を積んだヤンキースの黒田が今年注目された。ところが米大リーグではあくまでもビジネスライクが常であり、どちらかと言えば、情が絡む日本人には不向きと思う。それを今回この黒田が地で行った。正直何と言うか、忘れてた日本人の侍魂がよみがえって胸がスッキリ晴れ晴れとした気持ちが心地よかった。この気持ちは外国人には到底理解されないだろう。だって年俸1800万ドル(約21億6000万円)を捨てて広島の4億円を取ったのだから。でも良く考えれば黒田と言う男賢い男である。40歳になれば後は引退しか無くなる。人生の野球の男の花道を彼は知っていたと言う事であり、米大リーグでボロボロに枯れ行く様を見せたくなかったと言う事と私は理解した。素晴らしい男である黒田と言う男、野球人生金だけでは無い事を見せつけてくれた。日本人として感謝したい。