「東京都議会のドン」世の中の仕組みが立法から行政まで全てが許認可者に握られている 世の中全て「長いものに巻かれろ!」だ

 68日、東京・大手町で開かれた三井物産本社ビルの大規模再開発工事「(仮称)大手町一丁目2地区計画」の起工祝賀会。来賓として招かれた千代田区長に続いて祝辞のあいさつに立ったのは、千代田区選出の都議会議員内田茂氏。「都議会のドン」として、7月に初当選した小池百合子東京都知事から批判を浴びている人物だ。
「私のライフワークは街づくり。容積率の緩和など規制緩和を国に求めてきた」などと述べた内田氏に対し、出席した三井物産の安永竜夫社長や、共同で再開発に取り組む三井不動産の菰田正信社長、施工者のゼネコン・鹿島の中村満義会長、押味至一社長ら居並ぶ幹部たちは平身低頭だった。
大型工事の式典で地元の首長が祝辞を述べるのは、珍しいことではない。だが、形式的には一介の地方議員にすぎない人物が「来賓として呼ばれることはあっても、あいさつに立つことはあまりない」(大手ゼネコン)。
今や報道機関から集中砲火を浴びているこの人物、都議会で多数派を形成する自民党会派を牛耳るだけでなく、ゼネコンや不動産業界にも影響力を持つと報じられている。この事例からも、その一端がうかがえるが、一体、内田氏の力の源泉はどこにあるのか。
 
■巨大な利権が蠢く東京
「まずは、内田先生にあいさつに行ってください」──。
大型開発プロジェクトを進めるため、国家戦略特区の認定取得を目指していたある大手不動産会社の幹部は、東京都の担当者からこう言われて驚いたと明かす。
国家戦略特区といえば、容積率が大きく緩和されたり、許認可の事務手続きのスピードが格段に速いため、東京都心の再開発などで数多く活用されている制度だ。
利用するには計画案を国に申請することになるが、実はその前に、東京都ならば区や都の都市計画審議会で、都市計画の決定を受ける必要がある。その際に、区議会や都議会に計画案を説明し、質疑を受けねばならないのだ。
議会に議決権はないものの、クレームがつけば当然ながら、計画は滞る。それを防ぐために都の担当者は、とにかく都議会のドンの顔を立てろと言いたかったのだろう。
地方議会では、主に自民党系の最大会派で当選回数を重ねたボス議員が利権を握り、陰で首長以上に権勢を振るう例は珍しくない。首都東京も、その一例にすぎなかったというわけだ。
ただ、東京都の予算や民間事業の規模は、他の自治体に比べて巨額に上る。従って利権も大きいが、小池知事の就任によって、パンドラの箱は開かれた。これまで内田氏にひれ伏してきたゼネコンや不動産業界。果たして、どのようにして内田氏と“握り合って”きたのか。追及を受ける日は近いのかもしれない。(「週刊ダイヤモンド」編集部岡田 悟)
 
 
これ『ゼネコン・不動産業界が内田茂都議にひれ伏す理由』と題したDIAMONDonline8月24日の記事である。
 
 
 世の中の仕組みが立法から行政まで全てが許認可者に握られているからである。つまり許認可者は権力者になるのである。確かに都議は許認可者ではないが、許認可の過程で質問したり、嫌がらせをしたりとスムーズさをコントロール出来る立場である。事業を遅らせたくなければ、否応立法機関のそれらに根回しせざるを得なくなるのが現実である。だからこそそれらを束ねるこの内田都議のような者が出現するのである。もっとわかり易く言えば平成の初め権力を思いのままに操った、自民党金丸信と当時の万年野党社会党の委員長田辺誠とのタッグマッチで国の政策を操った者達と良く似てるのである。これらは皆愛国心等は無いから結末はご存知の通りだ。世の中全て「長いものに巻かれろ!」と言う事になるだろう。都に似て国も同じだ。