東京都の小池知事の議会対策は旧来の議会と行政の「馴れ合い」を破壊する良い例だ!

 東京都の小池百合子知事が、自民党都連の「弾圧」にブチ切れた。小池氏を支える「7人の侍」が除名処分になったためだ。都政改革を成し遂げるためにも、小池氏は来年夏の都議選で、「小池新党」の候補を大量擁立し、「都議会のドン」こと内田茂都議率いる都議会自民党を壊滅状態に追い込む決意だ。都議会自民党内には「対立候補を立てないでほしい」と、ひそかに命乞いする者もいるという。
 小池氏は9日の記者会見で、都民・国民が忌み嫌う人物の名前を挙げて、自民党都連の異常さを次のように指摘した。
 「私の前任者の舛添(要一)氏は自民党を除名され、その後、都連が推薦して都知事選で勝利した」「都連は一言で言えば(党所属議員の処分を)臨機応変に対応してきた」「(そのことを踏まえれば)都連の決定がどういうものかは推して知るべしだ」
 つまり、7月の都知事選で党の方針に反して小池氏を支援した豊島、練馬区議の「7人の侍」に対する過酷な除名処分は、既得権を握る「旧体制=アンシャン・レジーム」による、小池氏側や小池改革に対する「弾圧」という認識なのだ。
 そして、小池氏は会見でこう続けた。
 「(『7人の侍』とは)これからも改革の仲間として、ともに活動していく」「ご判断されるのは、都民の皆様ではないか。(都連の体質を)どう考えるのかは、都民の皆様方が判断されることになる」
 完全な「宣戦布告」と言っていい。小池氏は来年夏の都議選に「小池新党」の候補を数十人擁立し、「旧体制」を打破する準備を進めている。
 まるで吉良上野介邸に討ち入りする忠臣蔵の“赤穂浪士”のようだ。
 都政関係者は「都議会はこれまで、他の道府県には存在しない200億円もの政党復活予算を確保して、『力の源泉』としてきた。原資はすべて都民らの血税だ。小池氏がこれを廃止したところ、都議会の代表質問や一般質問でイジメのような質問が浴びせられた。小池氏とすれば『都議選で勝負をつける!』と覚悟したようだ」といい、続けた。
 「都議会自民党の中には『刺客を立てないでくれ』と、小池氏側に命乞いをしてきた議員もいるという。当然、ドン・内田氏には内緒だろう。小池氏側は『刺客を立てない条件はただ1つ。都議会自民党を割って出ることだ』と伝えてあるらしい」
 小池劇場「都議会死闘編」は始まったばかりだ。
 
 
これ『自民都連に小池氏「討ち入り」 ドンに内緒で“命乞い”する自民都議も』と題した夕刊フジ 12/12() 16:56配信の記事である。
 
 
 理屈から言えば議会は行政のチェック機関の筈だが、国会を含めて今の国内の「議会と行政」はまるで二人三脚と言える状態だ。この基本原則が殆どどこでも守られていないのが現状である。何故なら行政の長(首長)は身内行政を敵に回せば執行の妨げになり、議会を敵に回せば肝心要の予算が通らなくなるから、自ずと手を繋ごうとする。これが常態化し「貸し借り」の方程式が成り立ってしまう。これに風穴を開けたのがこの東京都の小池知事である。悪しき習性の与党自民党の予算枠(200億円)を撤廃したからである。議会の与党側はこれを担保に言わば好き勝手をして来た?だからこそ東京都議会与党自民党は知事を家来の如く使い捨てにして来た、それをこの小池知事が反故にした訳である。小池知事が言う様に、東京都議会は東京都民のものでなくある権力者個人の所有物からやっと東京都民のものになったのであろう。
 もう世の中変わって来たのである。政治は旧来の55年体制自民党社会党の馴れ合い政治からそれこそ本当の「三権分立」が変わろうとしたのである。それを悪い事にその社会党の役割を公明党と日本維新の党がとって代わろうとも、それは現世にそぐわなくなってきた事を図らずも東京都の小池知事が示してくれた。と私は思っているので歓迎して支持したい。