「STAP細胞」の研究で不正があったと認定され、昨年12月に理化学研究所を退職した小保方晴子元研究員の弁護団が、NHKに対して「偏向に満ちた報道がなされた」と抗議する声明文を送ったことが4月6日、わかった。弁護団の三木秀夫弁護士が同日、内容証明郵便で発送したという。
声明文は、今年3月のNHKの報道を問題にしており、「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない」と非難している。
また、理研にも同様の抗議文を送り、非公開のはずの調査委員会のヒアリング内容が報じられた点について「情報管理のあり方に対し強く抗議をする」と記している。
声明文は、今年3月のNHKの報道を問題にしており、「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない」と非難している。
また、理研にも同様の抗議文を送り、非公開のはずの調査委員会のヒアリング内容が報じられた点について「情報管理のあり方に対し強く抗議をする」と記している。
●「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布した」
抗議声明によると、小保方氏の弁護団が問題視しているのは、NHKが今年3月20日にテレビ等でおこなった報道と、3月24日にウェブサイト「NHK NEWS WEB」に掲載した「『小保方証言』STAP問題の真相」と題した記事だ。
小保方氏は、昨年4月の記者会見で、STAP細胞が存在する根拠の一つとされた細胞が緑色に光る現象について、「自家蛍光(細胞が死ぬ際によく観察される現象)でないことを確認している」と述べた。
ところがNHKの報道によると、小保方氏は昨年11月、理研の調査委員会に対して「自家蛍光かどうか、そこまでは思っていなかった」という趣旨の証言をしたという。この点について、「NHK NEWS WEB」の記事(http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0324.html)は、「去年4月の記者会見で、あれだけはっきりと『確認した』と話したのとは矛盾している」と断じている。
一方、弁護団は、小保方氏が昨年4月の会見で述べた内容と、昨年11月に調査委員会におこなった証言は矛盾しないと主張。「視聴者に対し、小保方晴子研究員があたかも昨年4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できない」と、NHKの報道姿勢を非難している。
抗議声明によると、小保方氏の弁護団が問題視しているのは、NHKが今年3月20日にテレビ等でおこなった報道と、3月24日にウェブサイト「NHK NEWS WEB」に掲載した「『小保方証言』STAP問題の真相」と題した記事だ。
小保方氏は、昨年4月の記者会見で、STAP細胞が存在する根拠の一つとされた細胞が緑色に光る現象について、「自家蛍光(細胞が死ぬ際によく観察される現象)でないことを確認している」と述べた。
ところがNHKの報道によると、小保方氏は昨年11月、理研の調査委員会に対して「自家蛍光かどうか、そこまでは思っていなかった」という趣旨の証言をしたという。この点について、「NHK NEWS WEB」の記事(http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0324.html)は、「去年4月の記者会見で、あれだけはっきりと『確認した』と話したのとは矛盾している」と断じている。
一方、弁護団は、小保方氏が昨年4月の会見で述べた内容と、昨年11月に調査委員会におこなった証言は矛盾しないと主張。「視聴者に対し、小保方晴子研究員があたかも昨年4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できない」と、NHKの報道姿勢を非難している。
●「小保方さんの心身は極めて不調です」
小保方氏の代理人をつとめる三木秀夫弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「昨年末以来、メディアや理研からの度を超した個人攻撃に耐えかねて、小保方さんの心身は極めて不調です。個人への攻撃が集中的にあったこともあり、精神的に大きなダメージを受けて、動けない状態です」と明かした。
また、NHKの報道について、小保方氏本人は「あまりに内容がひどく、『ここまで事実を捻じ曲げてまで個人攻撃をするのか』と、本人は激しいショックを受けていた」という。
今回、小保方氏の弁護団がNHKと理研に送った抗議声明の全文は、以下のとおり。
小保方氏の代理人をつとめる三木秀夫弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「昨年末以来、メディアや理研からの度を超した個人攻撃に耐えかねて、小保方さんの心身は極めて不調です。個人への攻撃が集中的にあったこともあり、精神的に大きなダメージを受けて、動けない状態です」と明かした。
また、NHKの報道について、小保方氏本人は「あまりに内容がひどく、『ここまで事実を捻じ曲げてまで個人攻撃をするのか』と、本人は激しいショックを受けていた」という。
今回、小保方氏の弁護団がNHKと理研に送った抗議声明の全文は、以下のとおり。
●抗議声明
日本放送協会 御中
国立研究開発法人理化学研究所 御中
本年3月20日に、日本放送協会(NHK)は、昼のニュースでもって、STAP細胞の問題で、万能細胞作製の決定的証拠とされた緑色に光り出す細胞について、小保方晴子元研究員が昨年11月、STAPと判断するための確認が十分できていなかったという内容の証言を調査委員会にしていたことが分かったとし、これは昨年4月の記者会見の発言とは異なる内容であると報じた。この報道内容は、視聴者に対し、小保方晴子元研究員があたかも4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない。また、調査委員会が行ったヒアリングは公開しないということで実施されたにも関わらず、NHKには内容の詳細が伝えられて誤った印象を与える報道に用いられるという理化学研究所の情報管理のあり方自体も許容できるものではない。
この点については、小保方晴子元研究員は、昨年4月の会見時において、「ライブセルイメージングで光ってないものが OCT4 陽性になってくる。そして、その光が自家蛍光でないことも確認しております。」と述べている。自家蛍光かどうか確かめる方法は、主に自家蛍光を検出する赤フィルターで蛍光を確認する方法と蛍光波長を測定する方法があるが、論文投稿時においては、赤フィルターで自家蛍光を検出する方法で行われており、昨年4月会見時の発言内容はこれを指すものであって、そこに何らの虚偽はない。
論文執筆当時、小保方晴子元研究員は、共著者らの指導の下で実験に従事していたが、共著者らとの相談の上で赤フィルターでの蛍光確認を実施していたのである。昨年11月の調査委員会からの質問の趣旨は、蛍光波長を測定する方法での確認について問うものであったが、小保方晴子元研究員は、赤フィルターでの蛍光確認は行ってはいたが、蛍光波長を測定する方法でも確認をすることができれば最善だったという趣旨で証言をしたものであって、そこには昨年4月会見内容との齟齬はない。この点で、本年3月20日のNHKニュースは、誤った印象を視聴者に与える内容であり、およそ公正であるべき報道機関の報道としては極めて偏向にみちたものであって、許されるものではない。
さらに、NHKは、本年3月24日には、NHK NEWS WEB に「『小保方証言』STAP問題の真相」と題し、調査委員と小保方晴子元研究員との間の質疑内容を入手したとして、その一部なるものが、科学文化部記者の署名記事として掲載された。同サイトに掲載された質疑内容が、実際のヒアリングにおける発言と一致する内容か否かは、質疑調書が小保方晴子元研究員側には交付されていないため確認できず不明ではあるが、仮にその掲載内容が事実だと仮定しても、上記で指摘したとおり、そこでの証言と4月会見で小保方晴子元研究員が述べた内容とは決して矛盾するものではない。
そもそも、このNHK NEWS WEB記事は、冒頭から「小保方批判」のトーンで作られており、およそ公正な記事とは解し得ない。しかも、公開しないことを約束した上で実施された調査委員会ヒアリングの内容の一部が切り取られたような形で記事にされ、外部に漏えいされるという事態は全く理解しがたいものである。実際にも、上記記事掲載の前日である3月23日、野依理事長の記者会見の最後に、坪井理事は、調査委員会が行ったヒアリングは公開しないということで実施され、事実関係やヒアリング内容について調査報告書に記載されている以上のことについて理研から言及することはできないとの趣旨の発言をしていた。にもかかわらず、その翌日に NHK から、ヒアリング内容の詳細を入手したとしてその一部を引用した形で記事が掲載され、誤った印象を与える偏向に満ちた報道がなされたこと自体、極めて異常である。このようなNHKの報道姿勢並びに理化学研究所の情報管理のあり方に対し強く抗議をする。
この点については、小保方晴子元研究員は、昨年4月の会見時において、「ライブセルイメージングで光ってないものが OCT4 陽性になってくる。そして、その光が自家蛍光でないことも確認しております。」と述べている。自家蛍光かどうか確かめる方法は、主に自家蛍光を検出する赤フィルターで蛍光を確認する方法と蛍光波長を測定する方法があるが、論文投稿時においては、赤フィルターで自家蛍光を検出する方法で行われており、昨年4月会見時の発言内容はこれを指すものであって、そこに何らの虚偽はない。
論文執筆当時、小保方晴子元研究員は、共著者らの指導の下で実験に従事していたが、共著者らとの相談の上で赤フィルターでの蛍光確認を実施していたのである。昨年11月の調査委員会からの質問の趣旨は、蛍光波長を測定する方法での確認について問うものであったが、小保方晴子元研究員は、赤フィルターでの蛍光確認は行ってはいたが、蛍光波長を測定する方法でも確認をすることができれば最善だったという趣旨で証言をしたものであって、そこには昨年4月会見内容との齟齬はない。この点で、本年3月20日のNHKニュースは、誤った印象を視聴者に与える内容であり、およそ公正であるべき報道機関の報道としては極めて偏向にみちたものであって、許されるものではない。
さらに、NHKは、本年3月24日には、NHK NEWS WEB に「『小保方証言』STAP問題の真相」と題し、調査委員と小保方晴子元研究員との間の質疑内容を入手したとして、その一部なるものが、科学文化部記者の署名記事として掲載された。同サイトに掲載された質疑内容が、実際のヒアリングにおける発言と一致する内容か否かは、質疑調書が小保方晴子元研究員側には交付されていないため確認できず不明ではあるが、仮にその掲載内容が事実だと仮定しても、上記で指摘したとおり、そこでの証言と4月会見で小保方晴子元研究員が述べた内容とは決して矛盾するものではない。
そもそも、このNHK NEWS WEB記事は、冒頭から「小保方批判」のトーンで作られており、およそ公正な記事とは解し得ない。しかも、公開しないことを約束した上で実施された調査委員会ヒアリングの内容の一部が切り取られたような形で記事にされ、外部に漏えいされるという事態は全く理解しがたいものである。実際にも、上記記事掲載の前日である3月23日、野依理事長の記者会見の最後に、坪井理事は、調査委員会が行ったヒアリングは公開しないということで実施され、事実関係やヒアリング内容について調査報告書に記載されている以上のことについて理研から言及することはできないとの趣旨の発言をしていた。にもかかわらず、その翌日に NHK から、ヒアリング内容の詳細を入手したとしてその一部を引用した形で記事が掲載され、誤った印象を与える偏向に満ちた報道がなされたこと自体、極めて異常である。このようなNHKの報道姿勢並びに理化学研究所の情報管理のあり方に対し強く抗議をする。
2015年4月6日
昨年から世間を賑わしたこのSTAP細胞不正問題、私は早くからこの三木弁護士の手法を批判してきた。科学の問題を置き去りにして当事者小保方氏の権利復権のみを主眼として来たからだ。科学は科学でしか証明できないのに。ある意味この弁護士は不正では無いながらもそれに懐疑的だったのではないかと私は思っていた。だからこそ科学での闘いを止め、彼女の権利のみに集中したのではなかったのか。私はいつも思う。弁護士の仕事と言うのは、確かに依頼人の受益を第一にと言う事は理解してるが、その前にまず人間でなければならないと私は思っている。つまりは常識での対応と言い替えても良い。この場合は複雑に絡んだ(笹井さんが絡んだ山中教授への対抗意識や若山照彦山梨大学教授のところからの持っていたES細胞の存在)事実の小保方さんからの聞き取りした後の対処が先ではなかったのかと。何でも依頼人の復権に全力より事実解明後の人間としての言い聞かせも必要ではなかったのかと私は思っている。どうも上手く言えないが、闇雲に依頼人の勝利に余りにも固執した嫌いがあったと思っている。私は商売柄(不動産屋)民法に従う場面が結構あり、当然に弁護士の先生方のお世話になる事も割と多いが、どうも今時の弁護士先生方は法律の条文に固執し過ぎて、肝心な人間としての常識に欠ける面多いと思われる。弁護士と言えども商売だから依頼人の言う事第一ではあるが、依頼人の間違ってる事だけは指摘する事は忘れてはならないと私は思っている。このSTAP細胞問題に限れば、この三木弁護士もう少し人間的な対応をしてればもっと違った方向に行っていたと私は思っている。そう言う意味においては、今回の三木弁護士のこの記事の対応には、私は一国民として、公金をムダ遣いした約1億円の損害賠償で闘おうと思う。