みんな党の渡辺喜美代表の「てこの原理が働いた」は言い訳に過ぎない

 特定秘密保護法案を巡り、みんなの党は自民、公明両党と実質2日間の協議で修正合意へと突き進んだ。みんなの渡辺喜美代表は19日、党役員会で「よりましな法案になっていくのは、我々のてこの原理が働いた証明だ」と主張が反映されたと訴えたが、「賛成ありき」で協議に臨み、「与野党合意」を演出したい与党と一気に歩み寄った形だ。
 「我々が掲げた趣旨を少しでも実現するなら、政府案を修正するしかない」。みんなの党浅尾慶一郎幹事長は19日の記者会見で合意に至った経緯をこう説明。他の野党から「与党に擦り寄った」と批判されていることを念頭に、みんなの党は7月の参院選公約で秘密保護法制の必要性を唱えていたと説明し、「擦り寄ったという認識はない」と強調してみせた。
 秘密保護法案を巡っては、日本維新の会が12日、野党では先頭を切って、与党と修正協議入りした。みんなは14日に修正案をまとめ、同夜のうちに渡辺氏が安倍晋三首相らとの会食で案を説明。15日には修正協議に入ると、週をまたいで18日の2度目の協議でスピード決着させ、与党と維新との協議を追い越した。
 合意への流れをつくった首相と渡辺氏との会合について、政府高官は19日、「絶妙の日程感だった」。元々近い関係にある首相と渡辺氏との会合をセットし、みんなを取り込む狙いが当たったと自賛。渡辺氏も19日、国会内で記者団に「自民党内の抵抗勢力より、我々の方が首相の考えに近い。政府・与党がみんなの提案の大半をのんだので反対する理由がない」と言い切った。
 渡辺氏が首相とのパイプをアピールする背景には、盤石とは言えない党内事情がある。執行部は今月7日、新党設立に向けた動きをしたとして、江田憲司前幹事長に近い井坂信彦衆院議員を事情聴取。井坂氏は「江田氏が党を追い出されたら付いていく」と語るなど、分裂の火種はくすぶっている。
 渡辺氏は役員会などで「てこはひび割れがあったら折れてしまう。党内一致結束を」と繰り返し呼び掛けてきた。江田氏らを「ひび割れ」にたとえ、自らの力を誇示する思惑が見え隠れする。
 首相が秘密の指定基準策定を行い、基準は閣議決定するなどとした与党とみんなの修正案に対し、民主党松原仁国対委員長は19日の記者会見で「まったく不十分だ。第三者がチェックするという発想がまったく乏しい」と批判。生活の党の鈴木克昌幹事長は記者団に「参院でみんなの数が多いことも計算している。なかなか自民党の戦略はすごい」と、皮肉交じりに自民党の戦術を分析した。【笈田直樹】
 

 これ『秘密保護法案:修正合意で渡辺代表「てこの原理が働いた」』とした毎日新聞 2013年11月19日 21時57分の報道記事である。
 

 これでみんな党の渡辺喜美代表は政治的に終わった。政治屋は存在感を失えば、何の意味も無くなってしまう。彼は2009年頭(平成21年)自民党を離党した時は輝いていた。がしかし、何を仕掛けても中途半端に終わってしまった事は、彼自身の自己否定にもつながってしまった。長年の野党暮らしがそうさせたのか、与党への擦り寄りも解からない訳では無いが、彼の立党精神を自ら壊してしまったも同然である。これでは江田前幹事長の、「みんなの党は結党の原点を失った」と言う言葉に理があり、当然の結末である。
 自公、民主の情けない政治運営に飽き飽きしていた者、それに無党派層のよりどころとなる民主や維新を巻き込んだ、自民に対抗出来得る政党が出来る事を念願してやまない。私はそれを支持したい。