「徳洲会」の自民党議員への資金提供、またもや自民党政治の復活?

 公職選挙法違反容疑で幹部6人が逮捕された医療法人「徳洲会」グループと、創設者の徳田虎雄前理事長(75)の次男・毅(たけし)衆院議員(42)=自民党を離党、鹿児島2区=の政治団体が2012年、少なくとも国会議員97人の政治団体献金やパーティー券購入、貸付金の形で計1282万円を提供していた。政治資金収支報告書の分析でわかった。
  97人中、自民議員が93人。政界への影響力を強めたい徳洲会側が、医療事業による収益を政界に幅広く投入した構図がうかがえる。
 毅氏の資金管理団体徳田毅政経研究会」は、計94議員の政治団体に寄付やパーティー券購入で計432万円分を提供した。自民党が多く、石破茂・党幹事長の資金管理団体から12万円分のパーティー券を購入。毅氏が代表だった「自民党鹿児島県第2選挙区支部」は、2人の自民党衆院議員の団体に各100万円を寄付した。提供先は、グループの病院が多い九州や関東を地盤とする議員が目立つ。
 ファミリー企業からの資金提供も。前理事長の次女スターン美千代容疑者(46)=同法違反容疑で逮捕=が最近まで社長だった大阪市北区の会社は、ともに自民党斎藤洋明衆院議員(新潟3区)と大塚高司衆院議員(比例近畿)の政治団体に100万円ずつ寄付。大塚氏の事務所は「全額返した」としている。
 虎雄前理事長は阿部知子衆院議員(無所属、比例南関東)の政治団体に300万円を貸し付けていた。阿部氏の事務所は先月に利子付きで返したとしている。
 政治資金オンブズマン共同代表の上脇博之・神戸学院大教授は「猪瀬直樹都知事へ提供した5千万円に象徴されるように、表に出ない政界への資金提供はあり、実質的にはもっと高額になるに違いない」とみる。
 毅氏が代表の2団体の実収入は計2億5657万円。全国会議員の中で最高額だった11年に匹敵し、個人と法人からの寄付では、約7割を親族やファミリー企業で占める。政経研究会の収入の大半は、衆院選翌日の昨年12月17日に1億3390万円を集めた政治資金パーティー。親族や関連企業が最低でも計2150万円分を購入した。 (杉浦幹治、大谷聡)
 

 これ「徳洲会マネー、97議員に 献金・融資1282万円 昨年の政治資金」と題した朝日新聞デジタル11月30日05時00分の報道である。
 

 私は直ぐ、懲りない自民党政治の復活を予想した。あの4年前の夏、政権交代した時の、野に下った自民党がまたもや緊張感を忘れ去り、全く以前の自民党に逆戻りである。これで2度目である。1993(平成5年)年の同じ夏だった。時の宮澤喜一首相がそれこそ選挙制度で失敗し、野に下って細川内閣が出来た時以来であった。あれで惨めな野党の悲運を経験して来た筈なのに、喉元過ぎれば何とかである。本当に懲りない連中である。これが政治屋(政治家とは言いたくない)と言うものであろう。しかし、その度に選挙制度の欠陥を叫んできたのも、同じ政治屋、特に自民党であった筈なのにこの様である。何百億円と言う政党助成金を決めた時もそうだった。献金に頼らずにと言う事だったのに、この通りである。どんな偉い事言っても所詮は政治屋である。
 私はある人の言葉を思い出した。「嘘をつけなければ政治家ではない。また嘘をつくのも政治家である」。これを聞く度、空しさが倍増する。ホンに亡国の輩たちである。