検診で引っかかり二次検査で引っかかった患者に対し病院側に画一的でないソフトな対応を望む

 【医療担当・大岩ゆり】胃がん検診で内視鏡胃カメラ)を使うことが増えているが、8年ぶりに改訂される厚生労働省の指針で、これまで同様、バリウムを飲むX線検査が従来通り公費検診で推奨され、内視鏡は推奨されないことがわかった。「死亡の減少が明らかでない」という理由だが、現場の医師から疑問の声も出ている。
 厚労省研究班(主任研究者=斎藤博国立がん研究センター検診研究部長)が、2005年以降の医学論文の質を評価して指針の改訂作業をした。
 複数の論文で、内視鏡検査により胃がん死亡が減少する効果が示唆されたが、論文の対象人数が少ないなどとして、05年の指針と同様、科学的根拠が不十分と判断。公費で行う検診としては「推奨しない」と結論づけた。
 ただ自費や企業などの費用負担での内視鏡検診は、十分説明すれば実施は妨げないとした。
 公費で行うがん検診は厚労省指針に基づき行われるが、実態はずれている。厚労省の今春の調査では、内視鏡検査をする自治体は、胃がん検診をする全国の自治体の18%に当たる318に達し、3年前より84増えた。
 医師が肉眼で異常を確認できることや、鼻から入れられる細いタイプの普及などが背景だ。X線検査では、バリウムをお年寄りが誤嚥(ごえん)する問題も起きている。胃がん発見の精度は内視鏡の方が高いが、治療の必要がない早期がんを見つけてしまう可能性もあると指摘されている。
 指針案の公開フォーラムでは、消化器内科医らから「論文の評価が厳しすぎる」「内視鏡の方が精度が高い」などの声が出た。同省研究班は「公費で実施する以上、科学的根拠が必要だ」と反論する一方、「科学的根拠はあと一歩だ」とした。
 胃がんは、新たにがんと診断される患者の中で最も多く、08年には約12万3千人に見つかったと推計されている。死亡では肺がんに次いで2番目に多い。
 

これ「胃がん検診、内視鏡推奨せず 厚労省 現場から異論も」と題した朝日digitalの報道である。
 

 このテの報道を見るにつけ、私はいつも思う。
 ここ何10年、私の周りでは、早期発見と言う名の基に、昨日までピンピンしてて、胃がんと宣告され胃の1/3から全摘の知り合いが殆んど亡くなってるのを見るにつけ、この検診結果果たして本当だったのかと言う疑念いつも持っていた。この定期健診、確かに殆んどがバリウムを飲むX線検査である。それに引っかかれば、即それこそ内視鏡検査(胃カメラ)である。そうなれば果たして、100パーセント悪性の胃がんと宣告される。時には良性の場合もあるが、10人中1人ほどがいいとこである。私は現代医学や医者を信用し無い訳ではないのだが、余りにもシビアではないのかなと思っている。病気もある程度の相談があってしかるべしと思っている1人である。
 10中八九の医者は「医療」の名のもとに「安全牌」で片付けられているのでは無いかとと言う事である。そこで現代医療は、患者本人の意思はどうも二の次みたいに感じられるのである。病気と言う概念から逸脱してるように思えてならないのである。
 ここで胃がんと宣告された患者は、患者の意思に拘わらず、このまま手術をし無いと、大変な事になりますよと言って、暗に手術を勧めるのである。考えてみれば、手術をし無い場合の適正な余命が、捻じ曲げられて短く言われているように感じられるのである。末期癌患者も1人の人間である。時には自らの意思で痛む事無く、余命を送りたいものもいる筈である。もう少し1人の人間としての意思を尊重してもらいたいのである。患者によっては、末期がんであっても、手術しなければ余命が少しでも伸びるのであればそれを良しとする者も居る筈だと言いたいのである。本当に昨日まで何も無かった者が、宣告され胃の摘出手術をしたお陰で、ゲッソリ痩せ、何ヵ月後に他界するのを見るにつけ、この手術本当に正しかったのかと思う事しばしばである。私はその検診と宣告にケチをつける事毛頭無いが病気と癌と言う現実の中で、もう少し人生相談ではないが、癌即手術と言う考えの前に患者本人とのコミニュケーションを取る方法が無いのかの再考を病院側に望みたいものである。