病後初めての居酒屋カウンターに夢うつつ

 昨日より個人所得税の確定申告のために11日までの外泊である。
 病院に迎えに来てくれた妻が、夕食を病気以来夢にまで見ていた、居酒屋に連れて行ってくれた。
 5年前の病気以来初めての居酒屋である。それもカウンターである。涙が出るくらい嬉しかった。本当に久し振りである。久し振りなんてものでは無い。本当に夢みたいだった。人生もう二度と飲み屋に行けないと思っていたから尚更である。これは苦しくとも諦めず、リハビリ頑張ったお蔭である。同じ境遇の身障者の方々にこの事伝えたいとも思った。早速大好きな日本酒で乾杯した。もちろん妻は運転なのでアル0にした。代行でと口説いたが、今日だけはお父さんだけ呑んでと言われたので甘えた。いつも自宅で3日に1回ほど晩酌オチョコで2~3杯ほど呑んで居たのだが、今日は入院中の外泊である、ほどほどと心に決めた。
 拙ブログで好きな「吉田類の酒場放浪記」と「おんな酒場放浪記」を紹介した事あるが、それがこうして、類さんや倉本康子(ファッションモデル )さん、 古賀絵里子(写真家 )さん、 栗原友(料理家 )さん のお三方たちのように、居酒屋のカウンターで呑めるとは、本当に夢である。妻に感謝感謝である。
 何度も紹介したが、私は5年前脳出血で倒れ、その合併症で「糖尿病腎症」に陥ってしまった事はご存知と思われるが、以来「飲む打つ?」は「食べる事」と合わせて出来なくなってしまったのである。だから今日は尚更嬉しかったのである。今日だけこの時間だけと言う妻のご褒美に、我完全に頭脳が病前にリセットされたようだった。
 好きな大吟醸の日本酒を1合だけ頼み、好きなアワビ・帆立や金目の煮つけも頼んだ。酒のまろやかさと相まって本当に美味った。許しが出たからと意気込んではみたが、長年の療養生活、食えないもんである。完全に病院食に慣れていたようなものだった。恐ろしいものである。(笑い)
 2時間ほどだったが、ついにテレビで見た吉田類さんの真似が出来た嬉しさでいっぱいだった。
 今度何時来れるか解からないその居酒屋を出る時、無性に色んな感傷が頭に浮かんだ一夜だった。