私は過日、ちょっと手が空いたのでyou tube を見ていたら、たまたま「プロ野球の クビを宣告された男たち」と言うテーマがヒットしたので見てみたら、年甲斐もなく、見ていて涙を流してしまった。ホントに突然のクビ宣告なので驚く暇無く、唖然とした状態みたいである。本当に厳しい世界なんてものでは無いみたいだ。明日から行く所つまりは突如働く所が無くなってしまうのだ。これは恐らく経験した者でなければ解からないのであろうと、見てて感じた。
我々普通人は、プロ野球選手と聞けば、米国に行って活躍している日本人メジャーリーガーをすぐ連想し、素晴らしく華やかな世界と思ってしまうが、それ等はホンの一部と言う事を納得させられた。それこそ、そのような選手は極まれで、今回のようにクビの宣告と背中合わせが殆どと言う事も認識させられた。
今回のこの動画を見てて、本当に可哀そうなのは、本人よりその家族である。一般の人々よりはるかに若い世代(28歳~35,6歳)でその洗礼が待ち受けている。だから、家族は若い奥さんに、小学校に入るか幼稚園児のような子供達が多い。本当にこれからと言う世代である。思えば当然であるが明日より収入が無くなるのである。だからその家族を守るために、再就職のために、年2回のプロ野球合同トライアウト(入団テスト)を必死に受けるのである。そして良い成績を残し、球団の関心を引き、オファーを待ち再契約にこぎつけるために、それこそ必死の気持ちで死にもの狂いで頑張るのである。それを裏側からみたドキュメンタリードラマそのものだった。私は本人はもとより、その奥さんと子供たちの姿を見て泣いたのである。ところが、その中でも何とかオファーが舞い込み、再契約にこぎつける選手もまた、その中で極まれである。でもその命を救われた選手はそれこそ、その球団のために文字通りの命を賭けた、球団のため、家族のため必死で働くのである。当然目の色が違うのである。私は見てて本当に感動した。これが正直な実感である。(私はここで野村克也監督の選手再生工場を思い出した)
話が少しそれるが、プロ野球選手と言えば、ソフトバンクの中心選手に松中選手がいる。数年前から単年度契約を、確か5年契約にしたと思ったが、最高年棒が5億円だったと記憶してるが、三冠王取った選手がどう言う訳か、その長期契約をした途端成績が思わしくなく、最近は確か減りに減って2億円くらいの年棒まで下がり、先日はFA選手の人的補償でそのプロテクトを外れた事を考えるに、本当に勝負の世界は厳しいものであると思った次第である。これらを考えるに人間と言うものは、知らずに、ハングリーでないと自然に脳や身体が最大の働きをしなくなるのだろうかと変に考えた次第である。
私は企業を経営してみて、経営もこれと同じような人間の脳や身体があり得るのではとも思った次第である。
そう考えてくると、私は今現在の全国の公務員・役人たちは何て幸せなのだろうかと思う。公務員・役人は確かに忙しい部署も間々にはあるが、地方の公務員・役人の中には見てると閑職も多い。何でこんな所に職員の配置が必要なのだろうかと思うところも結構多い。何故なら公務員・役人にはリストラの制度が無いからである。どんなに仕事出来なくても、部署を変え閑職に追いやる事しか出来ず、民間みたいに悪い事しなくてもクビにはならないし、出来ないからである。思うに私は公務員・役人にもプロ野球とまでは言わないが、それ相応な対処が出来る制度を考えるべき時が来たのではないのかと思っている。公務員・役人もハングリーさをもって職に当たる気概がほしいものである。つくづくこの動画を見て感じた次第である。